26年 給料ランキング#19Photo:picture alliance/gettyimages

苦境が続く国内鉄鋼業界では、賃上げムードの盛り上がりもいまひとつだ。日本製鉄、JFEホールディングス、神戸製鋼所の3社について、直近2年度の平均年収から「賃上げ率」を算出したところ、鉄鋼業界の苦境が年収にも表れていることが明らかになった。賃上げどころか“賃下げ”になっている企業もあるのだ。特集『26年 給料ランキング』の本稿では、鉄鋼大手3社の平均年収と賃上げ率を大公開する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)

鉄鋼市場の苦境が給料にも波及…
大手でベア満額回答の会社はゼロ

 国内では幅広い業界で賃上げが進んでいるが、中にはその波に乗り切れていない分野もある。その一つが鉄鋼業界だ。人口減少による内需の縮小や、中国メーカーの安値攻勢などにより、苦境から抜け出せていないのだ。国内鉄鋼最大手の日本製鉄は、昨年買収した米USスチールが2025年度は赤字となっており、大型M&Aのシナジー発揮に時間がかかっている(USスチールの課題については、連載『鉄鋼 大乱戦!』『日本製鉄、“2兆円で買収”したUSスチールへの設備投資が“2兆円超え”確実…シナジー発揮を遅らせる「3つの懸案」とは?』参照)。

 国内鉄鋼メーカーの苦悩ぶりは、給与にも表れている。26年の春闘では、満額回答が複数社から出た昨年とは異なり、どの企業の回答も、労働組合の要求額には届いていない(下表参照)。

 では、実際の社員の年収はどう変わっているのか。

 ダイヤモンド編集部は、日鉄、JFEホールディングス(HD)、神戸製鋼所の3社について、直近2年度の平均年収から「賃上げ率」を算出した。すると、「約3%の年収アップ」「ほぼ横ばい」「約3%の年収ダウン」と、3社でくっきり明暗が分かれていることが明らかになった。賃上げどころか“賃下げ”になってしまったのはどこだろうか。

 次ページでは、鉄鋼業界3社の平均年収と賃上げ率を明らかにし、その原因に迫る。