自分の予想ではなく
証券会社の「予想」で判断
このように大きなクジラ(機関投資家)の売買の先回りをして小さな個人投資家が投資する手法のことを、コバンザメ投資法などと呼びます。しかし、この場合、重要なのは自分でどの銘柄が入れ替えられるのかを予想することではありません。
プロの証券会社のアナリストが毎年予想しているのですが、すべての予想が当たっているわけではありません。プロが予想しても当たらないものをアマチュアが予想して当てることは至難の業です。
個人投資家が戦うには、百戦錬磨であるプロがどのような予想をしているかを知るのが大切です。
それをどうやって知るか、ですが、藤本が「ザクザク投資術」で、情報源としてご紹介した日本証券新聞というものがあります。その紙面に、今年8月22日(木)、各社の予想をまとめたものが掲載されていました。
http://kabu.nsjournal.jp/shinbun/9575.html
こちらが、そのリストです。
図2 日経平均の入れ替え銘柄予想
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今回の予想で予想した7社すべての予想が一致したのが、三菱製紙(3864)の除外、つまり指数から外されるという予想です。
逆に新規銘柄については、今回は東証・大証の現物株市場統合の影響をどのように考えるかで、予想に大きな違いがあります。日本経済新聞が、現物株市場統合については、東証・大証で重複上場であった銘柄で大阪市場の出来高が大きく優先市場であった銘柄については、大証分の出来高で考慮するとあります。
これを素直に考えると、任天堂(7974)、日本電産(6954)などの旧大阪市場が優先市場だった銘柄、また今回の統合で誕生した日本取引所グループ(8697)などの採用が考えられます。
しかし、これらの銘柄に共通するのが、株価水準の高さです。先ほどの除外候補が7社共通の三菱製紙だとすれば、それは100円以下の低位株です。三菱製紙だけの売却代金では、任天堂などの新規採用銘柄が買えないため、ほかの日経平均採用の224銘柄を均等に少しずつ売却して資金を作らなければいけません。つまり銘柄全体を売る必要が生じ、日経平均株価自体の下落を招く可能性があります。
過去の例でいえば、2004年4月の値がさ株大量採用時には、日経平均が急落している事実があります。ですから、この時期、つまり消費税増税を決める直前での株価暴落の引き金を引くことになる可能性のあることを、日本経済新聞社が行うかについては、株式市場でも否定的な見方が多いようです。
となると、旧大証関連の銘柄を外すと、三菱ガス化学(4182)やDeNA(2432)などが採用銘柄として、浮上することになります。
今回の日経平均入れ替えについては、このように思惑が交錯しており、各社からかなり違った予想が出ていますので、機関投資家としては発表の前に事前に動くことが難しいはずです。
日経平均型でインデックス運用されている資金は、数兆円強と株式市場では推定されています。新規採用銘柄については、数十億円から数百億円の買い需要が見込めることになり、株式市場に大きな影響がありそうです。
ただし、この指数採用・除外に絡む売買は、機械的なものなので、その銘柄の本来の投資価値とは全く関係しないものです。除外銘柄が大きく売り込まれるようなことがあれば、買いのチャンスかもしれません。また、採用銘柄が大幅高した場合も、利食いの好機となる可能性もあります。
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