営業を漠然ととらえて、やりたい・やりたくない、というイメージ=先入観を持つのは賢いとはいえず、「具体的な営業」像を描いたうえで、向き・不向きを考えてほしい、と思うからです。

 みなさんは、なぜ営業をやりたくないと思っているのでしょうか。

第1回で列記しました。それぞれ解説します。

 営業=ノルマがきつい。だからつらく厳しそう。

 …ノルマを「目標」「納期」と言い換えてみましょうか。およそ仕事の中に、「目標」「納期」のない仕事はありません。この点では、営業は特別に厳しい仕事ではありません。

 人にペコペコ頭を下げてモノを買ってもらう。卑屈な感じがして嫌だ。

 …人に頭を下げずにすむ仕事。これも、考えてみれば、そう多くはないでしょう。私が長年、携わった記者という仕事は、数少ない例外かもしれません。しかし、頭を下げて話を聞かせてもらうことも、数多くありました。

 なにかモノを無理やり押し付けて、騙すような感じがする。

 …無理やりモノを押し付けたり、だまして買わせるような商法が、世の中にないわけではありません。ただし、一度や二度なら通用しても、そういうやり方は長期継続的には成り立ちません。すなわち、それは真っ当な企業とは呼べない。「モノを無理やり押し付けて、騙す」ような会社は、よほど企業研究を怠らない限り、あるいは間違った情報収集をしない限り、みなさんの就職先候補に入ることはありません。

 情報商材を販売する、あるベテラン営業部長に「今の学生は、頭を下げるのが嫌だから、営業がやりたくないらしいよ」と話してみました。

 彼の反応はこうでした。

「頭なんていくらでも下げるよ。買ってもらえるならさ。こんな厳しい時代なんだし」

 このコメントに、抵抗感はありますか?

 就職をして、仕事を始めてみれば、きっとわかります。「頭を下げる」なんて、どうっていうことはありません。そんなことは、どこにでもある「人間関係」を築くための、一断面、一行為にすぎないのです。