1つは、すぐに成果が出る作業を任せることだ。例えば得意先への年賀状の切手貼りのような作業は、手を動かせば必ず成果は出る。これがプレゼン用の企画書を書く作業では、手を動かしただけの成果が出るわけではない。

 2つは、短めの期限を設けること。例えば15分後、2時間後、本日中といった具合に。こうすると、そもそも自分が求められている時間より作業が早いのか遅いのかがはっきり分かる。ゆるふわ社員はたいてい仕事が遅い場合が多いのだが、単純作業などを期限付きで任せることは自分の時間管理の訓練にもなる。早く終わった場合は、褒めれば良い。

 これは、承認とも関係がある。単純に褒めることによって承認を得られるだけでなく、作業が確実に進行しているという状況が、小さいが確実に組織に貢献しているという証となり、承認に結びつく。最近のソーシャルゲームなどが人気なのは、単純作業の連続で、プレイした分だけ確実に効果が出るようなものだからだ。

 これが「企画書を書いてくれ」というオーダーでは、提出した書類を上司が書き直すことになり、上司が全面的に書き換えているのを部下は見て、自分は果たして組織に貢献できているのかどうか疑心暗鬼になる。こうなると承認が満たされず不安になり、ますますパフォーマンスが下がることになる。

【取扱その3】定期的に一対一の面談を行い
なるべく聞き役に徹して話を引き出す

 組織運営のために定期的に上司と部下で面談を行っている会社は多いだろう。まだ会社で行っていないのであれば、すぐに始めた方が良い。「ゆるふわ社員」は、社内で目立っていないことが多く、例えば会議などで自己主張することを敬遠しているケースが多い。そういう社員はフラストレーションをためている。なので、面談時には、その社員が主役、という扱いをして、聞き役に徹する。こうすることで、まず彼らの普段たまっている欲求をはき出させてあげる。つまり、彼らに「自分も話してもいいんだ」という満足感を与えることだ。ある意味で、カウンセリングだと思ったほうが良いかもしれない。

「ゆるふわ社員」が普段仕事上で感じている思いなどをうまく引き出せれば、組織が気づいていなかった重要な改善点につながっていることも多い。実は組織を俯瞰して捉えるこことができるのも、こういった社員なのである。

 また、ゆるふわ社員にも意識変革の時期は訪れる。例えば、何らかのきっかけで仕事に今まで以上に興味を覚えたとか、結婚して子どもが生まれたからだとか、理由は様々だ。そうなれば、ゆるふわ社員はゆるふわではなくなるかもしれない。そういう兆しをキャッチするためにも、定例的な1対1の面談は重要である。