次に企業型DCに加入していない方、つまり自営業や派遣社員、会社員でも企業年金制度がない企業で働いている方の視点からDCの特徴を説明します。このような方は、国(国民年金基金連合会)が運営するDC制度(個人型DC)に任意で加入できます。個人が自分の意志で掛金を払って積み立てる制度ですから、最近流行りのNISAとの比較で考えてみるとよいでしょう。

 個人型DCの最大のメリットは拠出時の非課税効果で、個人型DCでは掛金をまるまる所得控除できます。つまり、DCへの掛金に対しては所得税や住民税がかからないということになります。例えば毎月23,000円(会社員の上限掛金)を個人型DCに拠出し、所得税・住民税が30%とした場合、年間で23,000円×12×30%=82,800円もの節税効果があることになります。一方、NISAでは所得税などが引かれた後の給与から拠出するので、このような効果はありません。加えて、NISAと同様、運用益も非課税となります。このようにNISA対比で見ると、DCは非課税効果が非常に大きい点が特徴です。

 なお、企業型DCには「マッチング拠出」を実施している企業もあります。マッチング拠出とは、企業が払う掛金に上乗せして、自分で掛金を払うことができる制度です。自分で払った掛金については個人型DCと同様、所得控除の効果がありますので、実施企業の方はマッチング拠出をぜひ活用してみてください。

DCのデメリット

 これまで述べてきたように、企業型DC、個人型DCともに大きなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。最大のデメリットは、DCでは定年退職まで原則お金を引き出すことができないことです。当初は自分年金のために積み立てたとはいえ、緊急にお金が必要となることもあるでしょう。残念ながら、このような場合でもDCのお金を引き出すことはできません。DC先進国のアメリカなどでは、借入でDCのお金を使うことができたり、今までの非課税分をペナルティとして支払ったうえで引き出すことができるなどの措置があるのですが、日本のDC制度では認められていません。