回答2:相手の名前は
わからなくていい。大事なのは「接点」

 まずは「名前を忘れた」という焦りを相手に悟られないように堂々とすること。
 そもそも人の名前をど忘れするのは誰にでもよくあること。
 ゆえに、そのこと自体は相手との関係に何のマイナスにもならないと開き直ることも大事です。
 日本語というのは、実は主語を省いても成立する言語です。
 極論すれば、名前など呼ばなくても会話は可能なんですよ。

 ですから思い出すべきは、名前ではなく「相手との接点」です。
 そのときに使えるフレーズが「その後、どうですか?」
 つまり相手に”カマをかける”んです。

 このケースだと接点は仕事の可能性が高いので、「その後、お仕事のほうはどうですか?」と声をかけて、お互いの接点を探す会話にしてしまえばいい。
「先月ご一緒したプレゼン以降、パッとしませんね」などと、相手が「その」の部分を答えてくれれば、接点や名前を思い出すきっかけにもなります。

お役立ちフレーズ2
「その後、お仕事のほうはどうですか?」

次回は、上司とのコミュニケーションの取り方についてお話しします。

(次回は4月23日公開予定です)


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回答するのは、『雑談力が上がる話し方』でおなじみの明治大学の齋藤孝教授。
「エレベーターで社長と2人に。緊張して話せません」
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