就活戦線が“売り手市場”であっても、それは「就活全体をおしなべるとそういう状況になる」というだけのことだ。そのため、一部の人気企業への入社が狭き門である状況は昨年までと同じだ。就活を行う学生が、そこを勘違いすると危険だ。

 今年の就活の戦略を考えると、比較的難易度の低い企業でとりあえず内定をもらい、心の安定を確保した上で、相対的に人気の高い企業に挑戦することが有効な選択肢になるだろう。

 採用活動を行う企業側、特に学生の間で人気が低い企業の今年の採用は、例年以上に厳しくなるだろう。そうした企業は、できるだけ早く人材確保に走ろうとするはずだ。就活側から見れば、内定を取り易くなる。一社でも内定を確保できれば、就活する者にとって大きなプラス要因になるはずだ。

 そうした“すべり止め”を頼りに、人気の高い企業に挑戦すればよい。人気の低い企業は、多くのケースでそうした状況を理解している。そのため、一定期間は内定状況のままで学生の意思決定を待ってくれることが多い。それを賢く利用することだ。

実力が平均程度でも高望みする学生
目的意識と戦略を持って就活に励もう

 筆者は、就活を受ける企業側にも、就活を行う学生を送り出す側にもいた経験がある。そのときの経験から言って、実力がある学生は最終的に、企業の奪い合いのターゲットになる。逆に、実力に疑問符が付く学生は、意外と早く見切って就職の内定を手にすることが多かった。

 難しいのは、実力が平均程度で、しかも高望みをする学生だ。そうした学生の就職はなかなか決まらないことが多かった。

 今年の就活戦線を見ると、そうした学生にも十分にチャンスが巡ってきているように見える。しっかりした目的意識と戦略を持って、就活戦線を乗り切ってほしい。