では、子どもには、どのように説明するのがよいのか。

「不安が強いタイプであれば、小学校3年生より上くらいになったら、ありのままを話して、先生と相談しながらお母さんと話す練習してみようよと提案するのがいいと思います。ただ、自閉症が背景にある子は、家でも同じように無口で目を合わせない子が多い。その場合、挨拶や返事の基本である、本人のコミュニケーションスキルを伸ばしていく方法が有効になります。対人恐怖や視線恐怖といった不安障害を発症している子の場合は、カウンセリングや医療機関とつながっていくことも必要になります」(高木講師)

 何よりも大きなきっかけとなるのは、環境を変えることだ。学校が変わるタイミングは、本人にとっても自分自身を変えられる大きなチャンスとなる。

「ほとんどの子どもたちは、進学をきっかけに話せるようになりたいと言っていました。とくに高校進学は、これまでの自分を知っている人が誰もいない学校に行けば、上手くやれるのではないかと思う、と答えています」(高木講師)

 転校先、転居先を選ぶことは、プラスの材料につながる。

 しかし、危険な賭けにしないために、見知らぬ地域の学校以外の習い事に試しに入れてみる。そこにいる子どもたちや先生と話せるようになれば、転校してもいいかもしれない。逆に、習い事の先でも、同じように緘黙状態だったとしたら、まだ転校・転居する時期ではないと見極めることも必要だという。

 こうした状態にある当事者たちは、親の気持ちを気遣って本当の思いを言えずにいることも少なくない。見極めるにあたって大事なのは、いかに周囲の大人たちが、本人の気持ちに丁寧に向き合い、寄り添ってあげられるかにある。

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申し込み先・お問い合わせ
hikikomoridaigaku@gmail.com

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