就職活動も一段落したこの季節になると開催されはじめる「内定者懇親会」は、本当に学生の内定辞退を防ぐ手段になるのでしょうか。それともむしろ、内定辞退の引き金になってはいないでしょうか。
リクルートワークス研究所が行った「ワークス大卒求人倍率調査(2015年卒)」によると、来春2015年3月卒業予定の大卒求人倍率はなんと1.61倍。前年の1.28倍を大幅に上回っています。そのうち、従業員数300人未満の中小企業に限って求人数をみてみると、なんと前年比44.5%と驚くべき伸びです。
そんななかで激しくなるのが、企業の新卒学生獲得合戦です。ただでさえ学生からのエントリーが集まらず、予定していた内定数が出せない企業も少なくないなか、採用担当者が恐れるのが「内定辞退」。こんな苦しい事態をなんとか避けようとこの時期から行われるのが、そう「内定者懇親会」なのです。
果たして、内定者懇親会は本当に内定辞退を防ぐ手段となっているのでしょうか。今回は、内定者懇親会をめぐる企業の思惑と学生の気持ちのコントラストをご紹介したいと思います。
内定者懇親会はなぜ開かれる?
最大の目的は「内定辞退防止」
OKWave総合研究所が「質問・疑問 に答えるQ&AサイトOKWave」上の「就職」カテゴリに寄せられた質問と回答を分析。同カテゴリの中から「内定者懇談会」、「内定者懇親会」、「内定者親睦会」、「内定」かつ「懇親会」「懇親会」「親睦会」にまつわるものを抽出したところ、29件のデータが得られました。
そもそも「内定者懇親会」とは一体、何なのでしょうか。表向きは、企業と内定者の懇談の場を設けるものとされていますが、実際は何をするのかよくわからない、そしてその目的がわからない内定者の方も少なくないでしょう。では、本当の目的をわかりやすく教えてくれた回答をご紹介します。