株価は堅調な推移が見込まれる。2009年度の第1四半期決算発表で企業業績の回復傾向が確認され、さらに中間決算発表での上方修正の期待も高まる。
これまではPBR(株価純資産倍率)の銘柄選別効果が高かった。2月時点でPBR1倍割れだった銘柄は6月末までの5ヵ月で平均5.4%上昇。この間の日経平均の4.6%の上昇を大きく上回った。
だが、これから注目すべき投資尺度はPER(株価収益率、株価÷1株当たりの利益)となるだろう。ただし、単純な低PER投資は危険だ。この投資には2つの注意点がある。
第一に足元は業界の環境がバラツキ、業種別にPER水準が大きく異なっていることだ。低PER株は食料品などのディフェンシブ業種に多い。
一方、シクリカル業種や成長業種は景気後退の影響から利益がマイナスとなる企業も多く、株価が売り込まれてもPER水準は高い。