親が最もやってはいけないのが「過保護や過干渉」
受験を迎えるまでの浜田くんは、他人と協調できる一方、少々「自分さえよければいい」と考えがちなタイプでした。
もちろん、どんな子どもにも「自分本位な一面」はありますが、浜田くんはほかの生徒よりも、それが強く出ていました。ところが、試験に落ちて、彼は変わった。親友である山本くんの、曇りのない心根に感化されたのです。私は、彼の変化に胸を打たれました。
「人を思いやる気持ち」を持てるようになれば、それが魅力となり、自然とまわりに人が集まるようになります。浜田くんは、不合格という不本意な体験の中から、人を思いやる気持ちを学んだのです。その気持ちを持ち続けるかぎり、浜田くんの未来は、輝かしいものになることでしょう!
子どもは、自分の心と身体で痛みを体感してこそ、人の痛みもわかるようになります。親は、もめごとや、やっかいごとから子どもを遠ざけようとしますが、でも、もめごとを事前に防いでしまう「除菌教育」・「過保護教育」では、子どもを弱くするだけです。
理不尽に直面したときでも、「なにくそ!」と奮起できる大人に育てるために、親が最もやってはいけないのが「過保護や過干渉」なのです。「自分で問題に立ち向かう機会」を、子ども自身に与えてやるべきなのです。
(※次回・第2回の記事は、「9月17日(水)」になります)
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