議員報酬は自治体の財政規模が大きくなるほど、多くなる傾向にある。議員の仕事量と責任の重さなどは、自治体の財政規模によって大きく変動するものではないと思われるが、議員報酬には天地の格差が生じている。

 また、議員報酬は首長の給与を基準に検討され、それよりもやや低めに設定されるケースが多い。このため、首長が自らの給与カットを言いだすと、議会側は自分たちへの波及を恐れてか条例改正に難色を示しがちである。

地方議員の定数と報酬はどうあるべきか
視点を変えてこんな私案を立ててみた

 地方議員の定数と報酬はいかにあるべきなのか。明快な答えを出すのは極めて難しい。そこで、やや視点を変えてこんな私案を立ててみた。市町村議会に限定したものだが、議員定数を撤廃し、議員報酬に成果主義を導入して定額制をなくす案である。

 各自治体は条例で議員定数を設定しており、選挙での得票数の多い順に当選者が決まる。定数いっぱいで当選者は打ち切りとなり、得票数の順位が定数内に入れなかった候補者は全て、落選となる。つまり、得票数そのものの多寡ではなく、得票数の順位で当落が決まる仕組みとなっている。

 このため、議員定数が多ければ、得票数そのものが少なくても当選できるケースが生まれやすい。投票率が低い場合も同様だ。逆に議員定数が少なければ、得票数が多くても落選となるし、高投票率のときもそうしたケースが生まれやすい。

 こうした「定数選挙」は、定数を超す立候補者が現れなかった場合、選挙そのものが実施されなくなる。1票も獲得しなかった人たちが無投票当選者となり、議員に選ばれるのである。民意を示すことも民意を問うこともなく、民意を代表・代弁する議員が決まってしまう。定数選挙がもたらす、代議制民主主義の想定外の現象である。もっとも、昨今の地方議会選挙では想定外と片付けられないほど、各地で無投票選挙が頻発している。

 代議制民主主義で何よりも重要なのは、民意の現れである得票数ではないか。その点を重視して発想を変えてみてはどうだろうか。当落を一定の得票数の上下で分ける新たな選挙の仕組みである。