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「働き方」という経営問題―The Future of Work―

30年のキャリアから見れば、
出産や育児の数年のブランクは取るに足らない

河合起季
【第12回】 2014年10月17日
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希望すれば
週5日の在宅勤務も可能!

バクスター日本法人のリマ・ジェラルド・代表取締役会長兼社長(BGRアジア・パシフィック地域総責任者)は、自ら企業のダイバーシティ推進とワークスタイル革新を主導する Photo:DOL

 現在、アジア・パシフィック地域における男女比は52:48程度。目標はまだ達成していないが、今年は管理職以上の女性比率25%を目標に掲げている(現在は23~24%程度)。バクスターは米国でも女性比率が20%半ばと、一般的な欧米企業(20%程度)よりも高い。

 対して、厚生労働省の雇用均等基本調査によると、日本企業の課長職以上に占める女性の割合は2013年度でわずか6.6%だった。政府は管理職の女性比率を2020年までに30%まで引き上げることを目標にしているが、これを達成するためには後押しする制度の導入・見直しや社員の意識改革が不可欠だろう。

 そのあたり、バクスターではどのようなサポートを行っているのだろうか。

 「女性により活躍してもらう環境をつくるためには、通勤時間や勤務時間帯など、育児の妨げになる障害をできる限り減らすことが必要。ですから、柔軟な働き方を実現する各種制度を拡充しています。たとえば、育児休業後、復帰しやすくするためのフレックスタイム制をはじめ、週5日可能な在宅勤務制度、2015年から最大3年になる育児休業制度などがあります」

男女平等に
昇進のチャンスを与える

 さらに、アジア・パシフィック地域では、管理職の男女比率を均等にすることを目指す取り組みを推進しているという。

 「具体的には3つあります。1つは、採用時の候補者の男女比率を50:50にすること。2つめは、多彩な教育プログラムを用意し、男女問わず、すべての社員にキャリア目標を追求する機会を与えること。3つめは、昇進機会を公平に提供することです」

 たとえば、女性社員のキャリア目標の追求を支援する「Women@Work」というものがある。ここでは、ネットワーキングの場やリーダーとの対話、討論会など、さまざまな成長の機会を提供している。また、女性社員のキャリア開発を支援するプログラムとして、女性向けのメンター制度(先輩社員が若手をサポートする制度)なども導入済みだ。

 「相当な時間をかけて優秀な人材を発掘し、入社後も一人ひとりの能力やポテンシャルに応じて新たな役割やチャレンジの機会を与え、社員のキャリア目標の実現を支援しています。このように多くの労力や時間を使って育てた人材をみすみす手放すのは惜しい。何より、30年のキャリアを考えれば、育児や病気などによる1、2年のブランクは取るに足らないもの。長いスパンで人材を財産としてとらえていくということです」

 育児中の女性が自然な形でキャリアと家庭を両立させる――そんな自然体のプロフェッショナルのロールモデルを、1人でも多く育成していきたいという。こうした方針や環境が、女性社員のモチベーションを高めているのは言うまでもないだろう。

 ただ、忘れてはならないのは「業績はしっかり結果を残す」のが基本原則ということ。言い換えれば、どんな働き方をしていてもパフォーマンスをきっちり出してさえいれば問題ないというわけだ。

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人口減少による働き手の不足と経済・社会のグローバル化が、企業経営を取りまく大問題となっている。そのなかで、企業が競争優位性を築くためのキーワードとして浮上しているのが「ワークスタイル変革」だ。識者への取材や企業事例の紹介を通じて、すべての企業と働く人に問われている「働き方」の課題を明らかにしていく。

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