グーグルが、スマホを自分で作れるようにするプロジェクトを進行中だ。「Project Ara」と呼ばれるこのプロジェクトは、同社が2012年に買収したアメリカの電子・通信機器メーカー、モトローラ(今年、中国のパソコンメーカー レノボに売却)が2013年10月に発表したもの。ハードウェア開発者が開発したバッテリーやディスプレイなどのモジュールを使って、ユーザーがスマホを組み立てられるようにしている。
現在公開されている端末のプロトタイプは、先述のモジュールとフレームで構成され、それぞれを電磁石で接続させることで組み立てる仕組み。大きさは、大(4×7インチ)・中(3×6インチ)・小(2×5インチ)の3種類。スマホ側面のパーツは3Dプリンタで出力することができるので、ユーザーは好みの色や柄を加えたりなどして好きなデザインに変えることができる。OSにはアンドロイドが採用される。
開発者たちを巻き込むことでプロジェクトは徐々に存在感を増している。
初期段階では端末や各モジュールに関するアイデアや要望を一般に募る「Ara Scouts」の取り組みが行われ、約8ヵ月間にわたって111ヵ国の3万人以上が参加し、最も貢献した100人には最新のプロトタイプが無償で提供された。このほか、賞金10万ドル(約1000万円)をかけたモジュールコンテストも開催されている。