行き過ぎた糖質制限ダイエットが
肝臓にダメージを与えていた!
「最近、疲れやすくなった」ということに加え、「なんだか最近体臭が気になる」という方、もしかして肝臓が弱っていないでしょうか?「お酒を飲まないのになぜか肝臓の数値が悪いんだよねー」とおっしゃる方は少なくありませんが、お酒を飲まないから肝臓が元気、とは言い切れません。
「肝臓に悪いのはお酒」……そう考えてしまいがちですが、肝臓に悪い食習慣、それはお酒の飲み過ぎだけではありません。暴飲暴食はもちろん、同じお店で同じものばかり食べているのも、仕事最優先で欠食をしがちなのも、みな、肝臓に負担をかける食習慣です。そして、「食べない」こともまた、肝臓に負担をかけるということをぜひ頭に入れていただきたい事実です。
肝臓の仕事は、アルコールの解毒だけではありません。ジムに行ってせっせと励んでいる筋トレ、その筋肉づくりを支えているのも肝臓。肝臓は栄養素の分配、貯蔵には欠かせない役割を担っています。
炭水化物抜きダイエットは、やる気にさえなれば、ビジネスマンにとって実践しやすいダイエットですよね。炭水化物を抜いたら、確かに痩せます。でも、そこで調子に乗っていたずらに糖質カットをしすぎるその行為が、肝臓にダメージを与えることだってあるのです。
最近ではすっかり悪者になりがちな糖質ですが、事実、三大栄養素のひとつであることに変わりはありません。
P(Protein)F(Fat)C(Carbohydrate)バランスは大事ですし、三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物のどれが欠けても身体は正常に機能できません。しかも、日本人の食事摂取基準では、総エネルギーに対する糖質のエネルギーは50~70%が目標値とされています。「え、そんなに!?」という量なのです。糖質は、脳や筋肉が働くためのエネルギー源になるのはもちろん、体温の維持にだって欠かせません。肝臓が正常に機能するにも、糖質は必要です。