インフルエンザはくしゃみと咳で感染
ワクチンやマスクでの対策が重要に

――では、インフルエンザを予防するにはどうしたらよいのですか。

 最も有効なのは、インフルエンザワクチンを打つことです。できれば流行が始まる前に打つのが望ましいですね。しかし、今年は流行が早く、本来は11月後半から12月初旬には打っておいた方がよかったのですが、間に合わなかった人も多かったはず。ただ、これから流行はピークを迎えますので、今からでもワクチンを打っておいたほうがよいでしょう。ワクチンを打ってから抗体ができるまで約4~5日間かかりますが、一度打っておけば、3~4ヵ月間は効果が持続します。

――インフルエンザにはいくつかの型がありますが、ワクチンはどの型にも効果があるのでしょうか。

 インフルエンザは、A型、B型、C型の3つに大きく分けられます。この中で広く流行するのがA型とB型です。とくにA型は、抗原性が弱く、毎年少しずつ変異しながら流行を繰り返しています。過去をさかのぼれば、スペイン風邪やアジア風邪、香港風邪など、世界的に大流行して多くの被害を出したのもA型インフルエンザの仕業です。現在のワクチンは、A型、B型、C型のすべてのインフルエンザに効果があるものになっています。

 ただ、ワクチンはインフルエンザの感染を100%予防できるものではありません。毎年変異するA型にはどうしても対応しきれず、ワクチンを打っていてもインフルエンザにかかってしまうこともあります。しかし、事前にワクチンを打っていれば、細胞内でウイルスが増殖するのを抑えてくれるので、重症化を防ぐことができます。高齢者や子ども、病気持ちの人は、重症化すると死亡するリスクもありますが、ワクチンを打つことで、そのリスクを約80%低減することができると言われています。だからこそ、流行する前にワクチンを打っておくことはとても重要なのです。

――ワクチンを打つこと以外に、普段の生活の中でケアできることがあったら教えてください。

 これは当たり前のことでもありますが、インフルエンザの流行シーズンには、バランスのよい食事を心がけるとともに、しっかり水分を補給して、十分な睡眠をとることです。また、部屋の中を乾燥させないように、加湿器などを使って湿度を50%程度に保つのもよいでしょう。

 そして、なにより大切なのが、人ごみに出かけるときには必ずマスクをすることです。とくに、厚生労働省から推奨されている「不織布製マスク」をつけると予防効果が高いのでおすすめです。インフルエンザウイルスは、くしゃみや咳などの飛沫感染によって急速に広がっていきます。インフルエンザの流行シーズンにマスクをすることは、エチケットだと思ってください。