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DOL特別レポート
【第541回】 2014年12月26日
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ダイヤモンド・オンライン編集部

すべての産業が指数関数的スピードで変化する
シスコが予測する“IoEによる予測可能な世界”とは?

 どこかSF映画のような話に聞こえるが、シスコシステムズは「予測可能」な世界へ向けて、着々と実績を挙げている。そのひとつがバルセロナ市のプロジェクトだろう。バルセロナではゴミ回収ボックスにセンサーをつけ、インターネットにつなげ、満杯になったゴミ回収ボックスから回収を行い、効率化に成功している。

 データが集まり、パターンが見えてくれば、何日でどこのゴミ回収ボックスがいっぱいになるのかなどの予測も可能になるだろう。同社が挙げた例は、決して荒唐無稽な遠い未来の話ではないのだ。

 当然だが、この例が実際に起こるために不可欠な要素として、モノをインターネットにつなげるIoTの技術、スマートフォンなどのモバイル、ネットワークのセキュリティ、リアルタイムのデータ分析などがある。こうした要素も、8つのポイントのなかに含まれている。

変化のスピードは
指数関数的に加速

 チェンバース氏はプレゼンテーションのなかで、変化のスピードについても強調した。「指数関数的に変化のスピードは加速される」というのだ。

 スマートフォンなどのモバイルが浸透し、ネットワークも高速になり、なにより膨大なデータを解析するアナリティクスの技術が整いつつある。こうした状況が変化のスピードを加速させている背景のひとつだ。

 まだ日本ではIoTという言葉がようやく浸透してきた段階だ。経済産業省が今月になって製造工程のデジタル化などを進め、世界の変化に乗り遅れまいとして、審議会をスタートさせた。

 だが、世界はすでに先を行っている。有名な例はドイツで、2012年から「インダストリー4.0」というコンセプトを掲げ、すでに製造業のデジタル化を進め、産業界や学会など、国を挙げて取り組みを進めている。企業では飛行機のジェットエンジンなどで有名な製造業の巨人GEが、「インダストリアル・インターネット」という、IoTを中核に据えて製造業からサービス業への「変身」というコンセプトを掲げ、大規模な投資を2012年から続けている。

 残念ながら、日本ではなかなかこうした事例に出会うことはない。チェンバース氏はプレゼンテーションのなかで、「デジタルとフィジカルの融合ができなければ、変化に乗り遅れてしまい、生き残れない」と語った。日本が“生き残れない”側にならないよう、チェンバース氏のコメントやドイツ、GEなどの事例から学ぶことは多くありそうだ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 片田江康男)

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