私はヘイグループという人事系コンサルティング会社で、人の能力開発に関わる仕事をしている。仕事で成果を出せている人とそうでない人、それぞれからお話を聞いて、彼らの感覚・思考・行動にどのような違いがあるから、仕事のアウトプットに差ができているのかを解き明かす。そして、成果を出している人の思考・行動の特徴を「見える化」して、全ての人がその特徴について学び習得することで、ひとりひとりのパフォーマンスを上げていくお手伝いをするのが私の役割である。

 人事の世界では、このうまく成果を出せる人の思考や行動の特徴のことをコンピテンシーと呼んでいる。私の師匠でありコンピテンシー界の世界的権威であるSigne Spencerによれば、コンピテンシーとは「額に汗してがむしゃらに長時間働くかわりに、スマートに楽しく成果を出すための思考と行動」である。

 だとすれば、コンピテンシーはまさに、時間も体力も不足している今の私に必要なこと。そして、より多くの人がコンピテンシーを知って実践することで、仕事もプライベートもハッピーになれる人が増えるはず!

 そう直感して、普段仕事で使っているコンサルティング手法を総動員して「ワークライフバランス(WLB)をとりながらハッピーに人生をおくるためのコンピテンシー」を練り上げた。

 

WLBの達人の共通項は
バランス感覚に長けていること

 WLBコンピテンシーは、12個のコンピテンシーから成り立っているが、大きく括ると以下の3つのグループに分けられる。

対人関係:ワークライフバランスを上手に取るための、周囲に協力者・理解者を増やす際に役立つコンピテンシー

効率向上:短時間でスマートに家事や仕事をこなすためのコンピテンシー

思考(マインド):仕事とプライベートのバランスをとりハッピーでいられる思考・心の持ち様に関するコンピテンシー

 次回以降、各グループのコンピテンシーについて、詳細をお伝えしていくが、今回はまず全体のバランスのお話をしておこう。