70代以上にゆとりがあるのは
家も教育費も安かったから

 相談業務を行っていると、70代半ば以上の世代はゆとりがあるなと思うことがたびたびある。戦争を知っている世代なのでイザというときに備える貯蓄をする習慣があるため、少なくない金融資産を持っている。住宅も土地バブル前に購入しているので、定年後まで支払いが続くような高額の住宅ローンを借りていない。そして子どもの教育費の負担も今ほど重くなかった。

 翻って今の40代、50代はどうか。消費が大好きな世代(私もこの世代だ)で、すっかり高くなった住宅を購入するために住宅ローンをたくさん借りている。そして、ハイパーインフレ気味の子どもの大学進学費用の負担が待っている。

 親の老後生活を見て「年金暮らしになっても何とかなるものだなぁ」と思ったら大間違いだ。70代半ば以上の親とは生きてきた時代と貯蓄額がまったく違うことを認識しなくてはならない。

 子どもの大学進学が差し迫った人はどうすべきか。老後に負担を残さないよう細心の注意を払って「資金繰り」のプランを立てよう。手順は次の通り。

1)1年単位の支出予定額を書き出す
・大学受験費用(検定料、遠隔地受験の場合は交通費・宿泊費など)
・初年度費用(入学金、授業料、施設設備費、交通費、遠方の場合は生活費の仕送りなど)
・2~4年目(授業料、施設設備費、遠方の場合は生活費の仕送りなど)

2)学資保険や満期金などの「収入」があるなら、それぞれの年の支出はいくらまでカバーできるのかを確認

3)収入を差し引いて足りない分は、ボーナスでカバーできるかチェック。足りない場合は、毎月の収入からいくら充当すればいいのかを計算してみる。

 いつもこの欄で書いているが、とにかく紙に書き出すなり、“手を動かして”実際にかかるお金を把握することが肝心なのである。以前、テレビの仕事で視聴者宅に行き、ライフプラン表を一緒に作ったときに印象に残ることがあった。