ED(勃起不全)の治療薬といえば、「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」。昨年、バイアグラのジェネリック医薬品の発売が相次ぎ、安価なジェネリックに切り替えるユーザーが増えている。今回、『ダイヤモンドQ』編集部では、ED治療の最新事情について取り上げてみた。
ジェネリック医薬品(GE)は、特許が切れた医療用医薬品の後に発売される薬で、有効成分と効き目が同じ。開発費が掛からないため、価格が安いのが特徴だ。
バイアグラのGEの国内承認薬は4月末現在、シオノケミカル(販売はアルフレッサファーマ)やあすか製薬(同武田薬品工業)、イスラエルのテバ製薬など9社(10種類)で製造されている。
男性専門の新宿ウエストクリニック(東京・新宿)は自由診療で、患者に薬代だけ請求している。扱うED治療薬は「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の先発品3種類のほか、東和薬品と富士化学工業によるバイアグラのGE(「トーワ」「FCI」)の計5種類。販売量は毎月約4.5万錠に上る。バイアグラは2000年から処方しており、ピーク時には月平均1.2万~1.5万錠も販売していた。
だが、現在は毎月3300錠程度に激減。先発品のバイアグラとGEのユーザー比率は、GEが8割超を占めるという。その内訳はトーワが2割弱、FCIは6割強だが「トーワは4月から価格を200円下げてFCIと同額(1錠1000円)にしたので、ユーザーが急増している」と室田英明院長は言う。
トーワは2種類の風味に加え、水なしで服用(OD錠)できる手軽さが人気。FCIは色・形が先発品のバイアグラとそっくりなことから、切り替えるユーザーが多いという。