この時期、日本の選手やチームが世界に挑む大会が集中している。

 すでに終わったのが世界陸上と世界柔道。北京で行われた世界陸上は男子50キロ競歩で谷井孝行(32)が銅メダル獲得したうえ荒井広宙(27)が4位に入賞する健闘を見せたが、男女マラソンや男子400mリレーなど期待された種目では好結果を残せず、世界のトップレベルとの差を痛感させられた。

 一方、カザフスタンで開催された世界柔道は男女とも7階級中3階級で金メダルを獲得し、団体戦でも優勝を果たした。昨年の同大会で日本選手が獲得した金メダルは男女2個ずつの4。ここ数年は外国勢が実力を上げ日本選手は苦戦を強いられていたが、今回の個人で6個の金、銀と銅を含めた合計15個のメダルと団体戦優勝は評価できる。優勝者に女子78キロ以下級の梅木真美(20)や男子の81キロ以下級の永瀬貴規(21)、73キロ以下級の大野将平(23)など若手がいるのも頼もしい。来年のリオ五輪が楽しみになってきた。

 現在、大会開催中なのが、女子バレーボール・ワールドカップ(8月22日~9月6日・日本)、女子バスケットボールのアジア選手権(8月29日~9月5日・中国武漢)、U-18ベースボール・ワールドカップ(8月28日~9月6日・日本)。

 女子バレーボールのW杯は12ヵ国が参加し、上位2ヵ国にはリオ五輪の出場権が与えられる。日本は第2戦のロシア戦を2-3で落としたが、現在(31日・以下同)5勝1敗で3位につけており五輪出場権獲得の可能性は十分ある。このまま勝ち続けてもらいたいものだ。

 女子バスケットボール・アジア選手権はやはり12ヵ国が参加するが、6ヵ国ずつふたつのレベルに分けられており、日本はレベル1で戦っている。この大会もリオ五輪の予選を兼ねており、レベル1の優勝国には五輪出場権が与えられる。また、3位まで入れば五輪最終予選に出場できるという大事な大会だ。

 日本は昨年11月、国際バスケット連盟(FIBA)から無期限の資格停止処分を受けた。男子のトップリーグが2つ併存するなど日本協会のガバナンス欠如が問題視され、改善を促すための厳しい制裁を課されたのだ。そこで協会はJリーグを立ち上げた川淵三郎氏を会長に迎えるなど協会人事やバスケットボール界のいびつな構造の刷新に努めた。それが認められ、8月9日に制裁は晴れて解除。国際大会に出場できるようになった。そして、この大会に参加しているわけだ。