新規開拓が間に合わない!
航空機リース商品も大人気

 航空機や船舶、海上コンテナのリース商品「日本型オペレーティングリース取引」(JOL)も大人気だ。これは、オペレーティングリースをするSPC(特別目的会社)への出資という形をとる商品。前述の生命保険は保険料の半分程度しか損金計上できない商品が大半だが、こちらのリース商品は出資金の全額を損金にできる。

 といっても、この商品も買うだけでは節税ではなく、単なる税金の繰り延べ。出資金が戻ってくる年(3~10年超まで、商品によってまちまち)にまとまった出費をぶつけるか、もしくは繰越欠損金を用意しておくことで、初めて大きな節税効果を発揮する。

 商品を取り扱うのは、大手リース会社はもちろん、銀行系リース会社や独立系などさまざま。金額は商品によるが、一口5000万円~が相場のようだ。

 矢野経済研究所によると、市場規模は2009年度は1510億円だったが、13年度には1926億円にまで伸びた模様だ。その後もさらに伸び続け、「現在は、およそ2500億円程度ではないか」(商品を取り扱うリース会社社員)。

 エアラインが破綻すれば、元本割れのリスクはあるし、ドル建て商品が多いから為替リスクもある。しかし、「一部商品でエアラインの破綻によって出資金を下回るケースもありますが、たいていは大丈夫。利回りは普通預金程度。投資商品ですが、あくまでもローリスク・ローリターン」(同)。ちなみに、航空機事故の場合には、保険がかかっているから、損をする心配はないのだという。

 現在、全国の中小企業からの引き合いが多く、商品組成が間に合わないほどの活況だ。「ウチでも、新規の航空会社や船会社の開拓に大忙しです。決算内容のいい会社へのリースを基に商品を作らないと、安全性に問題が出てしまいますから」(同)。

 もう1つ、関心を持っている中小企業経営者が多いのが、太陽光発電。「グリーン投資減税」制度によって、取得価額の全額を即時償却できたのだ。もっとも、この特例は今年3月末で終わってしまったから、現在は注目度が下がっている。

「航空機などのリース商品とは違い、太陽光は参入障壁が低いからか、スキームが怪しいケースも少なくない。顧客企業から相談され、止めた方がいいと助言したことが、何度もありました」(ある税理士)。

 儲けた人が増えると、うさんくさい投資商品が跋扈するのは、いつの時代も同じ。節税商品の購入を考えている中小企業オーナーは、慎重に選んだ方が良さそうだ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)