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ツイッターのCEOは創業者のドーシー氏で決着
再び成長軌道に乗れるのか?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第362回】 2015年10月9日
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待望論の根拠

 一方で、彼をおいてツイッターを立て直せる人材はいないという意見も正当なものだ。創業者のひとりであるという存在感は、それだけで社内に対する説得力を持つだろう。創設以来10年近くが経過し、スクウェアでの経験も積んで、ドーシーもかつてのような気ままなCEOではなくなっただろう。

 実際、暫定CEOを務めていた間もドーシーの仕事ぶりはボードメンバーに好印象を与えていたようで、今回は何人ものCEO候補を抑えてのドーシーの任命となった。

 「わかりにくい」「つかいにくい」というツイッターの悪評への対処も行われている。先頃、「モーメンツ」というキュレーションされたツイートのしくみを発表したが、これもその1つだ。スポーツ・ゲームやイベントなどの話題のツイートを見やすくするしくみで、同じテーマのツイート、ビデオ、写真などをまとめて見られるしくみだ。一部のメディアやエンターテインメント企業も、このモーメンツのしくみを利用してキュレーションができるという。

 また、昨年は、「リキャップ」というしくみも発表している。これは、見逃した人気のツイートをログインした際に見られるもの。ツイッターは「リアルタイム」であることが特徴だが、リアルタイムに制限されないことで、利用者の幅を広げようとするわけだ。

 ドーシーの復帰で、ツイッターは創業期、安定期に続く立て直し期という第3フェーズを迎える。テクノロジー・スタートアップがどう挽回を果たすかの、これは興味深い例となるだろう。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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