Kibiro(キビロ)を紹介するUBICの武田秀樹CTO。「搭載されたAIエンジンは、テキスト分析に特化しているのが特徴。他にはない精度がある」と語る Photo by DIAMOND IT Business

 ソフトバンクのペッパーに競合するロボットが出てきそうだ。その名前は「Kibiro(キビロ)」。ペッパーよりはずっと小さくて卓上ロボット・サイズだが、頭脳には人工知能を利用し、ユーザーの好みや感覚も理解して人々の日常生活で役立つことを目的としている。

 キビロを開発したのは、ビッグデータ解析事業で知られるUBIC、同社の子会社でデジタル・マーケティング事業を行うRappa(ラッパ)、そしてロボット開発を行ってきたヴィストンである。UBIC、ラッパは、それぞれの事業でこれまでも人工知能技術を利用しており、キビロではそれをわかりやすいロボットという形にしたものと言えばいいだろう。

 このキビロは、法人向けであると同時に家庭向けのロボットとなるという点でもペッパーと競合するが、ユーザーと自然言語でやりとりしながら情報を提供するというサービスの面でも正面からぶつかり合いそうである。

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AIが類推してアドバイス

 高さが30cm足らずのキビロは、法人向けの市場では次のような使い方が想定されている。

 たとえば書店。何か新しい本はないかと楽しみに書店へ向かっても、結局ベストセラーや新着本に手を出してしまうことはないだろうか。そうした時、店頭にキビロがいれば、自分の好みのタイプの本を伝えるだけで、キビロが「こんな本はどうですか?」とまったく知らなかったお勧めの本を教えてくれる。