とはいえ、「そういう人は遺伝的に長生きなのでは?」と思う人も少なくないだろう。癌にかかる人は日本人の2人に1人、今後ますますその数は増えてくると言われるなか、健康で長生きするのはとても難しいことのように思える。しかし、今津医師は言う。

「昔は長生きする人は遺伝が関係していると言われていましたが、あまり関係ないことが最近の研究でわかってきました。厚労省の統計でわかった長寿の方の共通点は、精神的に明るく、そして規則正しい生活をしていることだったのです」

 一般的に「健康に気をつける」というと、お酒やたばこを控えるのはもちろんのこと、ファストフードや西洋的な食事も控える、定期的な運動をする、ストレスを極力減らす、といったことを想像しがちだ。しかし長寿の人は、実は特別なことは何もしていないことが多いという。

「お酒やたばこが大好きな人もいますし、お肉が好きで毎日のように食べている人もいます。実際、現代の生活の中で『健康リスク』と言われていることを一切除外するのは難しいでしょう。特に働き盛りの40代くらいであれば、ストレスはないほうがおかしいくらいです。自分自身の普段の生活の中で無理のない方法を取り入れていくことが、長生きのためには大切なのです」(今津医師)

「遺伝と長生き」は関係なし?
健康寿命を延ばす3つのポイント

 では具体的にどのような方法が、心身ともに健康に動ける寿命である「健康寿命」を延ばすことができるのか、今津医師は「上体温」「食事」「睡眠」の3つがカギになると話す。

 順番に、まず「上体温」から説明していこう。「上体温」とは、端的に言って体温を上げること。今津医師が説明する。

「私が小さい頃、おばあちゃんから『身体を冷やしちゃダメだよ、風邪をひくし、病気になるよ』とよく注意されました。シンプルな意見ですが、身体が冷えると実際に病気になりやすいことがわかっています。逆に、体温を上げることで、87.796%の病気は防ぐことができます。 体温を上げることで防げる病気というのは、糖尿病や高脂血症、高血圧症、痛風、心臓病、肥満、認知症、脳血管疾患、うつ病、がんなどの生活習慣病。つまり冷えは万病のもと。身体を常に温める生活習慣を送ることで多くの病気が防げます」