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「働き方」という経営問題―The Future of Work―

仕事量の85%がクラウド化したら
働き方はこんなに変わった

――IT企業アバナードが自ら実践するクラウド経営への道

【第25回】 2016年2月19日
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実際にやってみて
わかることがある

――具体的に、クラウド化が進んで組織や人員の構成に変化は起きていますか?

ミラー ええ。組織のトランスフォーメーションは、確かに起きています。事実、当社のシステム要員数は5年前と比べて増えていませんが、この間売上は毎年2ケタ成長を続けてきました。ビジネス規模がどんどん大きくなる中で、バックオフィス要員を増やしていないということは、同じ人数で効率よくシステムの運用ができているということにほかなりません。

――情報システムが自社持ち(資産)の場合、数年の償却期間があると思います。一気にクラウドへ移行するために、償却途中の資産も売却したのでしょうか。

ミラー なにも調べずにばさっと切り替えることはしていません。個々のシステムについていつの段階で切り替えるかの精査を行いました。ちょうどシステムの更新タイミングでクラウド化できたものもあれば、償却途中でも切り替える判断を下したものもあります。単純に「クラウド移行ありき」ではなく、業務の状況を把握したうえで個別に移す作業です。これは、顧客企業に対するクラウド化の提案と同じです。

優れたエンジニアは
メキシコにいる

――御社の本業であるシステム企画開発についてお聞きします。こちらも当然、クラウド化によって売る商品、提供するサービスが大きく変わった3年間だと思います。社内の人材、体制はクラウド時代のITに対応できていますか。

ミラー そこは非常に大きな課題です。まず開発力強化についてお話します。クラウド化によって、システム開発はフロント部分、つまりユーザーがPCやスマートフォンで操作するユーザーインターフェース(UI)の設計やユーザー体験(UX)を左右するデザインが非常に重要になってきました。これは、従来のB2BのITと比べて劇的な変化です。この変化に対応するUI、デザインの人材を採用する活動を強化しています。

――どのIT企業でもUI、UXに関する人材を求めていて、米国内ではプログラマーやクリエイターの人材不足で報酬も高騰していると聞きます。

ミラー そうです。そこで私たちは米国以外にも目を向けています。特に注目しているのはメキシコで、モンテレイという都市でこの分野に優れたエンジニア、デザイナーを発掘しています。また、ここ日本においても、デザイナーの採用者は年々倍増しています。

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「働き方」という経営問題―The Future of Work―

人口減少による働き手の不足と経済・社会のグローバル化が、企業経営を取りまく大問題となっている。そのなかで、企業が競争優位性を築くためのキーワードとして浮上しているのが「ワークスタイル変革」だ。識者への取材や企業事例の紹介を通じて、すべての企業と働く人に問われている「働き方」の課題を明らかにしていく。

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