インセンティブ作りには
繊細な人間観察力が必須

 このように、少しで良いので、インセンティブを変えて、win-winの関係をつくることで、社会的な問題解決につながる、あるいはビジネスを活性化させることが多いにあるのだ。

 日本人は、自分が望むことを口にすることをはばかる傾向がある。例えば、皆でランチにいって、何が食べたいか聞くと、「何でもいいです」「皆が○○なら私も」「○○さんと同じもの」という「他人と一緒」がその場の、より強いインセンティブになってしまう。

 上記のwin-win関係をつくるアイディアには知恵がいる。だがその知恵を出す前には、誰がどんなインセンティブを持っているかという情報が必要だ。スピード違反や吸い殻の例は誰にでもわかる単純なものなので、社会問題解決に役立つが、物産展の例の、学生のもつインセンティブはある程度リサーチしないとわからない。

 自分が常に何に価値を置き、何にインセンティブを感じているか、そして社内の人々にとってはどうかをつぶさに観察すると、そういったwin-winの関係を作る知恵を活かせるかもしれない。