基本的な生活習慣の確立と「読み・書き・計算」の反復学習によって基礎学力を向上させる「陰山メソッド」を提唱し、これまで教育界で数多くの実績を残してきた陰山英男氏。現在では立命館大学教育開発推進機構教授(立命館小学校副校長と兼務)などの要職に就く一方で、セキスイハイムとコラボして子どもの学力向上を助ける「かげやまモデル」住宅をプロデュースするなど、ユニークな取り組みもしている。「仕事の戦略を練るとき、手帳が重要な役割を果たしています」と彼は言う。そんな陰山氏の手帳活用術を聞いた。(聞き手/ライター 谷山宏典)

手帳に「手書き」することで
目標達成への気概が高まる

かげやま・ひでお/立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校副校長兼任)。1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。小学校教員として百ます計算や漢字練習の反復学習を続け、基礎学力の向上に取り組む。2003年に広島県尾道市立土堂(つちどう)小学校の校長に就任。2005年春より中央教育審議会委員をつとめる。2006年10月、教育再生会議委員を経て2008年10月より大阪府教育委員会委員に就任。ウェブサイト http://kageyamahideo.com

――以前のインタビューで陰山さんは「手帳の役割は、時間管理、生活管理、目標管理をすること」と語っています。その考えは今も同じですか。

 そうですね。ただ、時間管理は、立命館の業務、取材から打合せ、毎日多くの予定を個人事務所のスタッフと共有しなくてはいけませんので、デジタルツールを使うことが多くなってきています。ですから、今の僕にとって手帳は、生活管理と目標管理、それとアイデア帳としての機能が大きくなってきています。

 生活管理については、日々の生活習慣をコントロールできてこそ、人は持っている能力を十分に発揮でき、目標を達成することができると考えています。手帳には日付が入っていますから、生活管理をするのに適したツールです。僕は毎日体重と血圧を書き込んでいますし、「陰山手帳」には朝昼晩の食事や睡眠時間をチェックする項目も作ってあります。

 目標管理については、目標を書き込むための専用ページを作り、そこに「○○についての本を執筆する」、「いつまでに○○を達成する」と書いています。手帳に目標を書くことで、常に未来をイメージしながら今のことを考えて、行動する習慣がつくんですよ。