マーケット全般(153) サブカテゴリ
第235回
「私も給料を50%カットされました」。先日、ギリシャのアテネで、政府機関のエコノミストに公的部門の支出削減状況を尋ねたとき、彼はそう答えた。年金の支給額は既に30%カットされている。

第234回
一体、英国の銀行文化はどうなってしまったのだ?」(「ガーディアン」紙7月3日)。「英国の銀行文化は地獄行き。もはや大切にする必要はない」(「インディペンデント」紙7月1日)。現在、出張でロンドンにいる。英マスメディアは「LIBORスキャンダル」の報道で沸騰している。

第233回
金融機関が日銀の口座に預けている資金の合計額(日銀当座預金残高)が6月26日に過去最高の43.5兆円を記録した。国庫の季節要因も増加に影響しているが、基本的には日銀の金融市場に対する巨額の資金供給が累積したことが残高の押し上げにつながっている。

第232回
6月17日の選挙で、ギリシャ国民はユーロからの離脱を選択しなかった。しかし、ギリシャで緊縮策への不満が先行き再び噴出するリスクは残っている。一方、EU主要国の政策決定者の間で、この春以降、「ギリシャ異質論」を言う人が増えている。

第41回
ギリシャの再選挙では緊縮派2党が過半数を占め、同国がユーロ圏にとどまる期待が残った。ギリシャのユーロ離脱は世界をも巻き込むシステミックリスクを招きかねない。

第231回
中国内陸部・重慶市の2011年の人口は2919万人、昨年は前年比+16.4%の高成長を見せた。重慶では今年2月以降、政治スキャンダルが勃発し、市トップの薄熙来が失脚。その後の重慶経済を見に先日、出張してみた。

第230回
人民元と円の直接取引が6月1日から開始された。日中間の金融の歴史において、エポックメーキングな出来事といえる。これまではドルを介していたために、人民元と円の決済は米国を経由する必要があった。

第229回
5月23日の記者会見で、日本銀行の白川方明総裁は外債購入オペの可能性を従来通り否定した。市場の一部では、外債購入オペのメリットとして、(1)円安誘導が期待できる、(2)外債購入オペは新たな緩和策となり得る、と指摘されている。

第228回
ギリシャ問題が深刻化するにつれ、ユーロ圏の銀行間の大口決済システムであるTARGET2に絡むリスクに注目が集まっている。

第227回
米ロック歌手ブルース・スプリングスティーンの新作アルバム「レッキング・ボール」には、昨年米国で大規模化した運動「ウォール街を占拠せよ」を支持するメッセージが込められている。

第226回
昨年の大震災以降のキーワードとして、多くの日本人は「絆」という言葉を非常に大事にしている。ところが先日、中国上海の日系大手企業の総経理(社長)から、中国語における「絆」の意味に関する興味深い話を聞いた。

第40回
今回の円安に際して、日本の経常赤字化への懸念、日本銀行の一線を越えた金融緩和など、日本側の要因が円売り材料として喧伝された。しかしこれらが日本マネーの円安フローを伴う段階にはない。

第225回
3月の日本のマネタリーベース(現金+日銀当座預金)前年比はマイナス0.2%だった。4月も若干のマイナスか横ばいだろう。これを見て、「日銀の資金供給は消極的過ぎる」と解釈してしまうと大きな誤解になる。

第224回
量的緩和策(QE)は、「愛の妙薬」に似ている。ドニゼッティのコミカルなオペラ「愛の妙薬」には、怪しげなニセ薬売りが登場する。彼は田舎の村を渡り歩き、あらゆる病気、あらゆる心の悩みに効く万能薬を売りつける。

第223回
中国上海の人民広場の近くに、フェラーリの販売店がある。先日その前を通りかかったら、胴囲1.5メートル以上ありそうなメタボの中年男性が、モデルのような背の高い美女を連れて、フェラーリを物色していた。

第222回
「人民元の水準は均衡レートに近づいたかもしれない」。温家宝首相や中国高官のそういった発言の最大の意図は、人民元切り上げを要求し続ける米国に対する牽制にある。しかし、それだけではない。

第221回
現在上海に出張しているが、銀行の「儲け過ぎ」に対する批判があちこちで見受けられる。「理財週報」3月12日号は、「大銀行家の金数え」という特集記事を掲載した。「チャイナ・ビジネス・フォーカス」誌4月号のカバーストーリーは、「急増する銀行利益」である。

第39回
ドル円相場は2、3月に76円台から一時84円台まで急伸した。直接の要因は堅調な米国景気とその金利上昇。背景には欧州発の世界危機リスクの後退があった。今年初め、市場は欧州危機を警戒する一方、リスク削減やヘッジなど危機対策をやり尽くした。

第203回
円安第二幕開始のカギを握る米国金利。ドル/円は年後半にかけ85~90円へ上昇か
4月の為替の動きはどうなるでしょうか。円安第一幕は終わった可能性もあります。4~5月にかけて少し円高になる可能性もあるかもしれません。円安第二幕が始まるカギを握っているのは、米国金利です。

第220回
景気回復でも追加緩和の可能性FRBが目論む不胎化の問題点
米国経済の回復は続いているが、「ワシントンポスト」「ABCニュース」の3月世論調査ではオバマ大統領の支持率は46%へと下落した(2月は50%)。「オバマの経済政策を支持する」と答えた人は、2月の44%から、3月は38%へと急落した。
