池上正樹
第178回
「NEET株式会社」(仮称)の取締役と「ひきこもり大学」の発案者がコラボした「ひきこもり大学」ニート学部が11月25日に開催され、会場は満席に。そして、授業中は「黒歴史学」や「武装ニート」といった聞き慣れない言葉が次々に飛び交った。

第468回
子どもの頃受けた性的虐待は、いくつになったら認識できるのだろう。発症したPTSDと性的虐待のつながりを自覚するには、どれくらいの時間がかかるのか。そんな2つの“つながり”を巡る訴訟が行われている。訴えを起こしているのは、北海道の30代女性だ。

第30回
東日本大震災の大津波で、児童・教職員84人が死亡・行方不明となった大川小学校の検証が始まって9ヵ月。11月30日の第7回会合で、初めて当日の校庭での約50分間の状況についての議論が行われ、検証委と遺族との初の「意見交換」が持たれた。

第177回
大阪市東淀川区の団地に住む女性。部屋の押し入れに敷かれた布団の上で、餓死して亡くなっていた。女性は母親とともに、4年前の11月、区役所を訪問。生活保護の窓口に相談に訪れてたが、申請は断られ、その後、2度と窓口に来ることはなかった。

第176回
関西の「引きこもり」当事者のグループが集って、いわゆる“専門家”抜きで企画された「ひきこもり自助グループ協議会」の設立大会が、大阪で開かれた。そこで印象的だったのは、元引きこもりである男性が語った、同調圧力との向き合い方だ。

第9回
東日本大震災の津波で800人近い犠牲者を出した宮城県名取市の閖上地区。被害を甚大にした原因の1つが、津波来襲を伝えているはずだった防災行政無線が鳴らなかった問題だ。10月末の検証委員会では当日の名取市職員らの動きが明らかになった。

第175回
最近、株主の取締役全員がいわゆる“ニート”の若年無業者の会社「NEET株式会社」(仮称)が発足するとして、話題になっている。10月30日の会社発足の押印式には、175人の取締役予定者のうち、100人余りが出席。11月21日に設立される運びだという。

第174回
引きこもっている人たちは、過去のトラウマを抱えたまま、心を閉ざし続けているケースが少なくない。精神科医師で一橋大学大学院の宮地尚子教授は、「トラウマ」を抱える人と支援者の関係性を「環状島」というモデルでわかりやすく紹介している。

第8回
東日本大震災の津波により、約800人の犠牲者を出した宮城県名取市の閖上地区。その第2回検証委員会が10月31日に開かれる。8月の第1回委員会では、「科学的・客観的に」「後世に教訓を残す」検証にするという委員の強い意志が感じられた。

第173回
<パソコンを持っていると、無業期間が長期化する傾向にある><携帯を持っていると無業期間は短期化する傾向にある>――そんな若年無業者の現実を調べて分析した、民間の手による『若年無業者白書』がこのほど刊行された。

第172回
静岡県静岡市に、毎日ネット放送で引きこもりの人と交流している人がいる。その取り組みとは一体どのようなものか。

第28回
東日本大震災の津波で84人が犠牲になった大川小学校。その第5回検証委員会が、10月20日に開かれた。検証委員会発足から8ヵ月を経たが、今回明らかになったのは本質とはまったく関係のない2点のみ。しかも児童の重大な証言が“精査中”となった。

第171回
当コラムをきっかけに、引きこもっていた人、失業して求職活動中の人たちなどの間で、様々な動きが生まれている。1つの動きが、失職してハローワークに2年半通い続けてきた50歳代のMさんの呼びかけで、設立した任意団体「中高年人材センター」だ。

第170回
真面目な人ほど、ブラックな会社で心身をすり減らしていく。そして、一旦会社を離脱すると、様々な理由で社会に戻れなくなり、引きこもっていくことも少なくない。あるペット関連企業で働いていたAさんもそんな1人だ。

第169回
「引きこもり」家族や支援者の全国組織が主催する全国大会が9月28日、福岡で行われた。そこでは、なかなか分かりあうことが難しい、当事者とその父親たちの葛藤、確執が明らかになると同時に、それぞれの本音も垣間見ることができた。

第168回
地域の民生委員が把握している「引きこもり」該当者のうち、半数近くの約45%は40歳以上の中高年だった――そんな衝撃的な実態を浮き彫りにするデータが9月24日、山形県の公表した調査報告書によって明らかになった。

第167回
大人の発達障害の人たちの中にも、強迫症状や依存症に悩む人たちが少なくない。そんな人たちが「脱ひきこもり」するために、周囲はどう支援していけばいいのか。そうした発達障害の支援の在り方を考えるシンポジウムが開かれた。

第166回
9月7日、静岡県浜松市が主催する『引きこもり』をテーマにした講演会に招かれた。浜松市では、地域として「引きこもり支援」のネットワークが構築されているなど、自治体一丸となった体勢が作られている。

第165回
「緘黙(かんもく)」とは、ある特定の場面になると、何も話せなくなる状態のこと。「大人になれば自然に治る」と言われてきたのに、何年経っても変わらないどころか、大人になると生涯にわたる大きな問題になるため、彼らの親は大きな葛藤を抱えている。

第164回
先日、生活困窮に直面する引きこもり当事者らが、「ひきこもり大学」発案者の当事者Mさんと打ち合わせを行い、それぞれの思いを語った。「生活困窮というよりも、経済的事情という言葉を使って欲しい」打ち合わせの冒頭、Mさんはこう提案した。
