池上正樹
第103回
「家族が変わると、子どもも外に出てきて動き出す」こう常々語っているのは、「全国引きこもりKHJ親の会」の池田佳世代表だ。では、家族が変わるとは具体的にはどうすればよいのだろうか。

第102回
最近、福島県内の旧避難準備区域の福島県相馬市や首都圏などで起きている「孤独死」のニュースをよく耳にする。これを「自分と家族の未来の姿に重ねてしまう」と語るのが、“大人の引きこもり”である40代男性だ。

第101回
先日、引きこもり問題が参院予算委員会で取り上げられ、野田首相はこれに答弁した。ようやく日本でも「引きこもり」が認知され、放置され続けてきた問題の解決に国のトップも本腰を入れると約束した格好だ。ただ、その背景にはある国会議員の奔走があった。

第100回
筆者が「引きこもり」の取材を始めた15年前、まだその存在は認知されていなかったが、いくつかの支援団体が地道に活動しており、その後、国や各自治体が支援策に取り組み始めた。しかし甲斐虚しく、今まで当事者の数が減少したという話をあまり聞かないのは一体なぜだろうか。

第99回
人前に出ると緊張する、赤面恐怖、視線恐怖といった症状が見られる「社会不安障害」。実は、性格やストレス、気持ちの持ちようなどからくる問題だけではなく、脳の働きの異常も関与しているようなケースもあることが、最近わかってきた。

第3回
被災3県の自治体の中でも非常に甚大な被害を受けた宮城県石巻市。この町で津波の被害と母の死を乗り越えて、飲食店を再開させた男性がいる。それが割烹料理店「三幸」の高橋さんだ。彼は一体、どのように絶望の日々を乗り越え、店を再建したのか。

第98回
成績優秀なのに社会に出ると協調性や臨機応変さを欠いて仕事ができない“大人の発達障害”を抱える人が増えている。彼らは、自分の特性を活かした適職に就いていない場合が多いのだが、では、向いている・向いていない仕事とはどのようなものか。

第97回
文科省が発表する今後の“大人の引きこもり”予備軍というべき不登校の児童生徒数の推計が非常に興味深い。2010年現在、小中学生の不登校率は1.14%でほぼ横バイ。高校生は1.66%と増加した。これは将来、日本の生活保護者のさらなる増加さえ招きかねない。

第96回
「大人の発達障害」と言われる人々が急増している。そんな彼らや自分も発達障害なのではないかと悩む人たち向けに、発達障害の人が強み、特性を活かした仕事に就き、活躍することを応援する新しい職業訓練などを行なうメソッドが注目されている。

第95回
引きこもり家族会の全国組織、全国引きこもりKHJ親の会の役員数人が、厚労省の精神・障害保健課長ら2人と面談した。支援の対象から漏れている40歳以上の引きこもりの支援を求めたが、課長らの表情は硬いままだった。

第94回
地域に引きこもる人たちを支援するサポーターたちが、それぞれ本業を持ちながら、知識やスキルを活かして無償でボランティア貢献する「静岡方式」が注目を集めている。この支援では、引きこもり脱出の常識を覆すかのように、短期間での社会復帰が可能だという。

第93回
秋田県藤里町の社会福祉協議会が実施した調査によって、18歳から55歳までの8.74%が、引きこもりであることが明らかになった。これは日本全体にみられる普遍的な問題だが、藤里町はこの結果から今までにないある新しい支援を行おうとしている。

第92回
秋田県の山あいにある、人口約3900人の小さな町で行われた実態調査がいま、ひそかに注目されている。なんと、18~55歳までの町民のうち8.74%が「引きこもり」という衝撃的な結果が明らかになったからだ。

第91回
長年引きこもり状態にあり、「統合失調症」と診断されていた当時38歳の男性が2007年6月、北見赤十字病院に入院した。しかし、約1週間後に心肺停止を起こし、翌年3月に死亡した。一体なぜ、男性は死に至ったのか。

第90回
「精神薬の量を減らしたいけど、症状が悪化するのが怖くて、薬を止められない」などと悩む人たちの話をよく聞く。そんな引きこもり状態の人々が頼って訪れるのが、茨城県牛久市の「牛久東洋医学クリニック」内海医師だ。

第89回
16年前の被災地だった神戸市で、引きこもり当事者が主催するイベントが行われた。主催した団体の代表である森下さんは、「傷つけるのが怖いから」という理由で大学時代から引きこもりを続けているという。

第88回
引きこもるのは“家”だけではない。ネットカフェ、ホテル、車、路上(ホームレス)などで生活する人々も、いわゆる「引きこもり」だ。皆、自分が安心できる「居場所」を探し、彷徨っているのである。

第87回
これまで連載のなかで、悲惨な東日本大震災の中で社会のフラット化が起こり、偶然にも引きこもりの人たちが外に出るきっかけになるなど、変化が起きたことを紹介してきた。では、日常生活の中でもそういうことが起きるのだろうか。

第86回
「居場所を持たない」「スタッフは皆、無償ボランティア」というユニークな「引きこもり」等の支援活動で注目されているNPO法人がある。それが「青少年就労支援ネットワーク静岡」だ。この支援は「静岡方式」と呼ばれ、今注目が集まっている。

第85回
東日本大震災は、社会や人とのつながりを失った引きこもり状態の人たちの生活に、どのような変化をもたらしたのだろうか。実際、再び社会へ出られるようになった人たちには、ある共通点がある。それが、「役割を与えられたこと」である。
