2021.6.9
FRBのテーパリングシナリオ、失業率とコアCPIに過度な注目は禁物
FRBの量的緩和縮小の鍵を握るのは労働参加率と消費者物価指数(CPI)の基調で、失業率やコアCPIに過度に注目するのは禁物だ。現状ではテーパリング開始は2022年1~3月と予想する。
野村証券金融経済研究所チーフエコノミスト
もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総合研究所入社。英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所を経て、バークレイズ証券(2008~2017年)およびクレディ・アグリコル証券(2017~2022年)にてチーフエコノミスト。2022年7月より現職。2000年米ブラウン大学より修士号(経済学)、2018年九州大学より博士号(経済学)を取得。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)、『現代金融論 新版』(有斐閣)など。
2021.6.9
FRBの量的緩和縮小の鍵を握るのは労働参加率と消費者物価指数(CPI)の基調で、失業率やコアCPIに過度に注目するのは禁物だ。現状ではテーパリング開始は2022年1~3月と予想する。
2021.4.7
米FRBは「雇用の最大化」を実現する際に「最大雇用」の捉え方を従来の「完全雇用」から「包摂雇用」に変えている。足元の失業率は低下したが量的緩和の縮小に着手するのは2022年初頭になりそうだ。
2021.2.10
コロナ禍での金融政策の「点検」やレビューを日本銀行やECBが掲げているが、ECBが検討する潜在成長率引き上げを狙った「グリーン金融政策」は従来の金融緩和策に「新たな次元」を加えようとするものだ。
2020.12.16
日本や中国など15カ国が署名したRCEPは世界最大の経済連携協定(EPA)であり、日本も貿易量が増える期待はあるが、RCEPとデジタル人民元(DCEP)が共鳴することでアジアの経済・通貨地図が塗り替わる可能性がある。
2020.10.21
日本銀行など主要中央銀行が実証研究を始める中央銀行デジタル通貨は、デジタル社会の決済手段になり得るだけでなく、「名目金利はマイナスにならない」という”制約”から金融政策を一段と解放する可能性がある。
2020.8.26
アベノミクス景気は戦後最長を実現できなかったものの「2番目の長さの景気回復」を達成した。一方、回復期間中の成長率は戦後最低を記録した。その背景として、労働生産性が全く改善しなかったという特異性が挙げられる。
2020.7.1
過去の財政赤字や金融政策のかかわりを振り返ると、日本銀行の長短金利操作は財政ファイナンスの「第5の方法」を具現化するツールだ。新型コロナ対策が盛り込まれた2020年度予算も日銀の国債買い入れなしでは成り立たない。
2020.4.29
コロナショックへの対応で日本銀行が民間部門の資金繰り支援を一段と強化した。しかも、次回決定会合では、日銀が中小企業に対する「最後の貸し手」機能に、間接的に関わる経路が開かれる可能性もある。
2020.3.4
1-3月期の実質GDP成長率はインバウンド需要の急減などで昨年10-12月期に続いて「マイナス成長」になりそうだ。ただし中国からの訪日者数は例年、夏場に増える。新型コロナウイルスの感染抑制が間に合えば、年後半の景気の視界が晴れるだろう。
2020.1.8
2020年の経済に影響を及ぼす重要イベントは、国内ではリフレ派、原田泰日銀審議委員の後任人事に始まり、改憲を巡る政局の動向だ。海外では米中摩擦などに新たに米大統領選が加わる。
2019.11.6
日銀が今回、修正したフォワードガイダンスはCPI展開次第で追加緩和の可能性を示唆したが、日銀の主観的な物価判断に依存する度合いが強まり、今後の金融政策を予想する上で、もはやロジックは役に立たなくなった。
2019.9.11
長期金利の急速な低下は景気後退のサインではないが、日本の潜在成長率はこの20年、低いままだ。「労働投入」でなく「技術革新」によって潜在成長率を高めることが、長期金利を上げる王道だ。
2019.7.17
国政選挙で自民党が勝ち続けているのは、衆院選挙では小選挙区、参院選挙では選挙区という制度が得票率に比べて議席獲得に有利に働いていることが大きい。だが「改憲」となると事情が違う。
2019.5.22
景気判断の「悪化」とともに消費増税の「3回目の先送り」の議論が出ているが、幼保無償化の財源を考えると難しい。それは安倍首相が前回、増税先送りを表明した会見での発言からも“約束”されている。
2019.3.13
日本銀行は「異次元緩和策」で物価目標やマネタリーベース、さらに金利へと「約束」を増やしてきた。政策運営が分かりにくくなり、「約束」の間で矛盾が生まれて袋小路に追い込まれている。
2019.1.30
2019年の市場を展望すれば、4月以降、統一地方選や参院選のある日本と欧州議会選挙や各国選挙がめじろ押しの欧州の「政治」が焦点になる。為替市場が影響を受け、円高に振れる可能性がある。
2018.11.28
さまざまな消費増税対策が検討されているのは、急速な高齢化のもと、高齢者ほど消費税を強く意識し、また国政選挙の議席配分が高齢者の多い都道府県に手厚く配分されていて政治がそのことを意識しているからだ。
2018.10.3
2日発足した第4次安倍内閣は「改憲」を最重要課題としているが、改憲の国会発議や国民投票で合意が得られるハードルは低くはない。2019年の参院選などの結果次第では政権の求心力が低下し政治が不安定する可能性が高い。
2018.8.8
日本銀行が打ち出した政策金利の「フォワードガイダンス」は将来の予測なのか、約束なのか。黒田総裁の発言からは金融緩和維持を比較的、強くコミットしたものと受け取れる。したがって金利上昇の余地は限られる。
2018.6.13
今週は日米欧の中央銀行の政策決定会合がそろって開催される「BigWeek」だ。着実に利上げを進める米国や量的緩和策の「段階的終了」に向けて動き出す欧州と、日銀との落差が浮き彫りになるだろう。
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