2014.9.3
欧州の金利低下は日本の金利低下の“デジャブ”――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト
8月半ばに各国の長期金利は、各地で節目となる水準を割った。日本では国債が低金利で買えないと言われながらも思いのほか金利が低下したが、欧州の状況はこれと類似する。国債を「コメ」とすれば、日本から見て欧州はまだ主食代替に見えやすい。
野村証券金融経済研究所チーフエコノミスト
もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総合研究所入社。英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所を経て、バークレイズ証券(2008~2017年)およびクレディ・アグリコル証券(2017~2022年)にてチーフエコノミスト。2022年7月より現職。2000年米ブラウン大学より修士号(経済学)、2018年九州大学より博士号(経済学)を取得。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)、『現代金融論 新版』(有斐閣)など。
2014.9.3
8月半ばに各国の長期金利は、各地で節目となる水準を割った。日本では国債が低金利で買えないと言われながらも思いのほか金利が低下したが、欧州の状況はこれと類似する。国債を「コメ」とすれば、日本から見て欧州はまだ主食代替に見えやすい。
2014.8.20
米国カンザスシティ連銀は、ジャクソンホールでの年次経済シンポジウムの総合テーマを、「労働市場の力学の再評価」と発表した。現在の景気動向を見るにつけ、もし日本にもジャクソンホールがあったら、テーマはやはり労働市場の力学となりそうだ。
2014.8.6
消費税率が上がって4ヵ月が過ぎ、増税のダメージは想定の範囲内に見える一方、明確に景気が浮揚したという実感は乏しい。このような経済環境では、消費税反対論が再び勢いを増す可能性があるが、筆者は財政再建のために増税は不可欠だと考える。
2014.7.30
今日、金融危機が収拾に向かい、市場変動が低下し、再び2000年代半ばの「グレートモデレーション」に戻りつつあるのでは、との見方が台頭している。果たして、それは本当だろうか。筆者は、金融の長期安定に伴う慢心には常に留意が必要だと思う。
2014.7.16
筆者は日銀の金融政策について、「追加緩和なし」をメインシナリオと見ている。その背景には、物価安定目標の実現に対する日銀の強い確信、まだ視野に入らない潜在成長率の上昇、法定準備金積み増し方針などがある。その論拠を具体的に説明しよう。
2014.7.10
ダウ株価は雇用統計の発表後、1万7000ドル台をつけ、リーマンショック前のピーク水準を抜いた。しかし、その勢いは続かずに一旦は下落する展開になっている。超金融緩和によるバブル懸念も広まるなか、今後の米国経済と株価の行方はどうなるか。
2014.7.2
欧州では、大幅に拡大した10年物国債の利回り格差が、2012年以降急速に縮小した。急速な信用スプレッドの収縮で、欧州危機への意識は市場ではほとんど話題にならないくらいになった。とはいえ、その背景には抜本的な解決策の実現があったのか。
2014.6.18
安倍政権は今月末ごろに「新成長戦略」と「骨太の方針」を閣議決定する見通しだ。市場参加者の注目点はいくつかあるが、最も大きいのは「法人税」だろう。法人税を、税率の引き下げ幅、税率の引き下げスピード、課税対象の拡大、という3つの視点か…
2014.6.11
6月初旬、社会保障審議会年金部会が「平成26年財政検証」を発表した。私たちの年金の将来像が複数のシナリオとして掲示されているが、非常に楽観的と言わざるを得ない。その中身を検証しながら、「老後も働き続ける社会」の行方を分析する。
2014.6.4
2013年以降、米国中心のグローバル金融市場において、グレートローテーションと言われる債券から株式への転換が注目された。だが足もとは、従来の転換点とは異なる、株高と債券市場のほどよい按配、「ゴルディロックス」との見方が根強い。
2014.5.21
川下物価の消費者物価指数と川下物価の企業物価指数が、大幅に乖離している。日銀は追加緩和をせざるを得ないだろう。だが財務の健全性の面から、日銀は無限に緩和を続けられない。彼らにとって自己資本は、どれくらい重要な意味を持つのか。
2014.5.15
先日発表された総務省『経済センサス』では、新設事業所の付加価値の創出状況が初めてわかった。それを基に分析したところ、名目GDP成長率の高さと事業所の付加価値の増加には相関関係が見て取れる。新陳代謝は日本経済成長のエネルギーなのだ。
2014.5.7
日銀の異次元金融緩和は、半ば管理相場化された国債市場をつくり上げた。金融機関にとって国債投資は主食の「おコメ」のようなものであり、ボラティリティの低下で何とか妙味は保たれている。だがそれは、今や人工的に変質した「官製味付け」だ。
2014.4.16
4月1日の消費税増税後の物価動向を探るうえで、「東大日次物価指数」は有用な手がかりとなる。消費税増税の影響を覗いて算出されるので、前年同日比の物価自体の変化がわかる。それによると、消費増税以上に商品の売値が上がっている日が増えている…
2014.4.9
結局、消費税増税の反動減は心配していたよりも小さかったのではないか。ただ筆者の関心は、もっと先の経済情勢だ。もしも反動減が大したダメージでなければ、2014年後半~2015年の成長力はどのくらいになりそうか。キーワードは「不足」である。
2014.4.2
悪天候による米国経済の失速、新興国不安などにより、政界経済には先行き不安が生じた。足もとで米国経済不安は収拾に向かうと見られるが、中国などのテール・リスクは残る。世界経済の「シートベルト着用サイン」は消えるだろうか。
2014.3.19
今年の春闘の集中回答結果を見ると、最終的な賃上げ率は2%を超えそうだ。しかし、ベースアップが継続的なものになるという手ごたえは、今なお感じられない。2年で前年比2%という日銀のCPI見通しが、賃上げによって達成されるためには力不足だ。
2014.3.12
安倍政権の構造改革の核心は医療分野と密接に関係しており、ここを改革せずにアベノミクスは成功しないと考える。財政負担が膨らむなかで医療費削減を進めるためには、高齢者の健康管理や予防に、医療関係者が積極参加できる枠組みが必要だ。
2014.3.5
各国の指導者に対する投資家の信頼感調査で、昨秋主要国でトップだった安倍首相の信頼度は、年初の調査で大きく低下した。世界経済の見通しに加え、靖国参拝などの不安要因が加わったためだ。対米協調姿勢を重視する「第四の矢」を打ち出せるか。
2014.2.19
今週発表された10~12月期GDP統計(1次速報)は、大方の事前予想を大きく下回った。ただし、中身を見ると日本の景気はGDPが示すほど悪くはない。10~12月期は民間需要、公的需要を問わず、内需がバランスよく増加したと言ってよいのではないか。
アクセスランキング
障害者の「性の介助サービス」を無料で提供する意外な理由
「保険料を安くしたい人」が真っ先にネット検索すべきワードとは?
孫正義が「つまらんなぁ」と感じる“絶対に仕事ができない人”の特徴
まさかの斎藤氏再選でテレビは“お通夜”状態…それでもマスコミが「偏向報道」をやめられない“オトナの事情”とは
【一発アウト】「つぶれやすい子」の親が無意識に繰り返していることとは?〈再配信〉
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
「保険料を安くしたい人」が真っ先にネット検索すべきワードとは?
「住民税非課税世帯への給付」が経済対策で繰り返される“隠れた”本質問題
「成功する子ども」と「落ちこぼれる子ども」を見抜くたった1つの質問とは?
何でそんなに保険に入るんですか?→「生命保険かけまくり」な20代の答えが衝撃だった!
1日60gでOK!「細胞の老化」と「血圧の上昇」を予防する“今が旬のすごい食材”とは【スーパーで買える】〈再配信〉
生保レディを困らせる「保険になかなか入らない人」の2つの特徴
「細胞の老化」と「高血圧」を予防する“今が旬のすごい野菜”【スーパーで買える】
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
ユニクロ柳井正に学ぶ「仕事ができない人」と「結果を出す人」の決定的な違い
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
「住民税非課税世帯への給付」が経済対策で繰り返される“隠れた”本質問題
「成功する子ども」と「落ちこぼれる子ども」を見抜くたった1つの質問とは?
「30代で年収3000万円以上の人」が普通の人の「12倍」多くやっていること
姪を妊娠させた超有名作家→パリ逃避→再び「禁断の恋」を繰り返したワケ