財政赤字
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コロナ対策で財政赤字急増
「禁じ手」を懸念する声

 新型コロナウイルス問題の緊急対策を盛り込んだ巨額の補正予算が編成され、国債が増発される。これに対応して日本銀行は、従来の国債買い入れ上限のめどを撤廃し、無制限に国債を購入する方針を表明している。

 財政法で「禁じ手」とされている国債の直接引き受けに近づき財政ファイナンスの深みに入り込みかねないとの懸念の声も上がる。その可能性はないのか。

 政府債務残高や財政赤字、物価、金融政策(マネタリーベースと短期金利)の100年以上にわたる長期時系列データに基づいて、金融・財政政策の歴史を振り返り、現在の政策の枠組みの意味合いと位置づけを考えてみたい。

 政府が資金を調達する方法としては、日本は歴史的に4つを経験している。

 第1は日銀による国債引き受け(1931年に始まったいわゆる高橋財政)。

 第2がインフレ・ファイナンス(第2次大戦中~直後)、第3が均衡財政であるタックス・ファイナンス(1947~64年度)。

 そして第4が国債発行が常態化したデット・ファイナンス(1965年度~現在)である。