
桃田健史
第153回
日本、中国、東南アジア、さらにアメリカの富裕層にとって、「ヨーロッパ文化への憧れ」は根強い。そうした構図の中で、マセラティやジャガーなど「ヨーロピアン・ハイブランド」の自動車ビジネスは成立している。一方、日系ハイブランドは、「積み上げ式」だ。

第152回
スマホやタブレット用の「ナビアプリ」の進化や、米フォードが開始したカーナビ用アプリのサードパーティー開発システムなど、カーナビ業界に新潮流が押し寄せている。日本も、「スマホ型カーナビ」時代へと本格突入していくのだろうか?

第151回
「子どもが実際に運転するクルマ」という発想が、実は日本では50年ほど前から数年間に渡り存在した。しかもそれは、「本物のクルマ」だった。その歴史を再確認するため、筆者は横浜市郊外へと向かった。

第150回
まるで、「屋外型の昭和博物館」だ。スバル「360」、マツダ「K360」、日産初代「フェアレディ」など、昭和30年代から40年代のクルマたちが、苅谷商店街(千葉県いすみ市苅谷)に色を添えた。大型連休前半の4月28日、29日、昭和のクルマたちが「路上展示」されたのだ。

第149回
日米間TPP事前交渉の合意内容について、日本のメディアは、「丸呑み」「先送り」または「棚上げ」といった表現で、日米間での不釣り合いを指摘している。では「なぜ今回、このような日米で不釣り合いな合意がなされたのか?」、そして「これからどうなるのか?」について考えてみたい。

第148回
どうやら、時代の変わり目のようだ――。2013年3月27日(水)、慶大発のEVベンチャーSIM-DRIVE、テラ・モーターズ、三菱自動車、さらには運輸安全委員会まで、EV産業の「曲がり角」を思わせる発表が相次いだ。

第147回
本連載第141回を皮切りに、「超小型モビリティ」の可能性を探る旅が始まっている。今回の舞台は、横浜市北部の住宅地だ。2月下旬、東急田園都市線「たまプラーザ」駅周辺を舞台に、子育て世代の家族7組がそれぞれ、日産「New モビリティコンセプト」と生活を共にした。

第146回
「TPPと軽自動車の関係というのは、何もないと思うんですよ。僕はこじつけだと思っております」2月26日、スズキが都内で開催したハイト系新型軽自動車「スペーシア」の記者発表会で、同社・鈴木修会長兼社長は記者団の質問にそう答えた。

第145回
「La Ferrari」vs「マクラーレンP1」。第83回ジュネーブショーで、華やかなスーパーカーの「ハイブリッド対決」が話題となった。それにしてもどうしてこの時期に、スーパーカーのハイブリッド量産車が、名門メーカーからこぞって登場したのだろうか?

第144回
ジュネーブモーターショーでトヨタの超小型モビリティ「i-ROAD」が発表された。前二輪・後一輪の三輪EVで、カーブでは大きく車体を傾けて曲がる。この「驚異の新型車」について、開発責任者にインタビューした。

第143回
2月下旬に米国で開催されたハイブリッド車・電気自動車の技術シンポジウムで、多くの講演者が頻繁に使った言葉があった。それが「ペイバック」だ。どうしていま「ペイバック」が強調されるのか?

第142回
EV(または、超小型モビリティ)活用方法の伏兵が登場した。2月18日、さいたま市の「官民連携によるEV生活向上実証事業」の報道陣向け取材会が開催された。内容は一見、ありがちな“子育てママ支援”なのだが…。

第141回
国土交通省は2013年2月1日、「超小型モビリティ」に関する重要な発表を行ない、ついに普及に向け本格始動の流れに乗った。だが、乗り越えなければならないことがある。それは、自動車の歴史上初となる「消費者が自分たちの力で作り上げるモノ」という、大きなハードルだ。

第140回
なぜ、このタイミングなのか? 1月上~中旬にはラスベガスでCES(国際家電ショー)、デトロイトで北米国際自動車ショーがあったが、そうした絶好の情報発信タイミングをずらして、1月後半に日米欧の大手自動車メーカーが相次いで燃料電池車に関する技術提携を発表した。

第139回
高級車の存在がこれほど目立つデトロイトショーは珍しい。アメリカは高級車がよく売れる特殊な市場で、いわば「ドル箱」だった。リーマンショックを経て市場全体が回復し、今回は「ドル箱復活」といった印象がある。なぜアメリカで、高級車が売れているのか?

第138回
エンドユーザーに製品を提供するのではなく、他社のビジネスの後押しに徹するenabler(イネーブラー)という考え方が最近、自動車産業再編のキーファクターであるテレマティクス分野でとても目立つようになっている。

第137回
日本では“世界最大級の家電ショー”と表現される、ラスベガスで開催中のCES。自動車メーカーも参加しており、トヨタの記者会見には多くの日系メディアが群がった。だが今回の自動車関連での目玉はトヨタではない。

第4回
史上空前の大変革期の真っ只中にある、世界の自動車産業。その奔流のなかには、大きく3つの要素がある。それは、パラダイムシフト(市場の変移)、エレクトリフィケーション(動力源の電動化)、そしてテレマティクス(通信と自動車の融合)だ。2013年は、これら三大要素で異変が起こる。

第136回
まさか、これほど注目を集めるとは――。真冬並みの寒さの横浜で、超小型モビリティ「日産New Mobility コンセプト」を走らせた。これは、横浜市と日産自動車が行っている実証試験「EV FOR EVERYONE ヨコハマ」の一環で、同実証実験のHPから登録し一般参加者として参加してみた。

第135回
2012年12月7日、首都高が平成28年度に完成を目指す、横浜環状北線のトンネル工事現場を見た。横浜環状北線は、第三京浜・港北ICと首都高1号横羽線の生麦JCTとを結ぶ全長約8.2km。そのうちの72%にあたる5.9kmがトンネルだ。
