和田秀樹
先日、ある有識者の討論会に出た際、国際政治学者の三浦瑠麗さんが、きわめて印象的な言葉を発しました。ウクライナ問題に日本はどう関わっていくかを話し合い、「アメリカとしっかり連携しよう」というところに結論が落ち着いて、各人が最後の総括をする場面で、三浦さんはこう発言したのです。

怒りよりもはるかに、日本人の判断を歪めているのは、不安の感情です。不安をコントロールできていれば「これもできる。こういうやり方もある」と複数の対策を考えられますが、パニックになっているときは、一つの答えしか出せません。がん検診の結果に翻弄(ほんろう)される人などはその好例です。

パナソニックは世界に先駆けてEV(電気自動車)を量産できる会社だったと思います。電池がつくれて、モーターもつくれるのですから、技術はそろっています。しかし現在、同社がしているのは、アメリカのEVメーカーであるテスラに電池を売ることです。それを喜んでいていいのでしょうか。「EVそのものをつくれたはずなのに」と悔しがるべきではないでしょうか。

大学教授がもっとも前頭葉が弱いなどと言うと、「いくら何でも言い過ぎでは」と言われそうですが、決して誇張ではありません。一般社会のビジネスパーソンと比べると、違いは明らかです。研究を沈滞化させる要因として挙げられるのが、給与のしくみです。

50歳から気にしたい脳の老化。脳の変化は「前頭葉」の萎縮から始まる。今の50歳前後は、第二次ベビーブーム世代を筆頭に人口のボリュームゾーン。この世代の前頭葉が老化するか否かは、日本の将来を左右すると筆者は説く。前例踏襲で閉塞感に満ちた危機的日本を救うためにも、50歳から脳を鍛えよう!

第6回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回のテーマは、60代頃から訪れる心の不安、うつ、不眠を改善するとっておきの方法について。

第5回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回のテーマは、年を取るほどに個人差が際立っていく「見た目年齢」について。

第4回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。前回に続き、長寿の人に特徴的な食生活について解説していく。

第3回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回は、戦後日本人が長寿になった理由と、食生活との関係について。

第2回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回のテーマは、前回に引き続き、年を取ってもぜひ続けたい「肉食のすすめ」について。

第1回
高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。

人生100年時代。現在の70代の日本人はかつての70代とは違います。若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最後の活動期」とも言えます。70代の過ごし方が、その人がどう老いていくかを決めると言っても過言ではありません。長年高齢者と接している精神科医の和田秀樹さんは、仕事のリタイアや運転免許の返納など、何事においても「引退」をしてはいけないと言います。『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』(詩想社新書)より抜粋します。

人生100年時代。現在の70代の日本人はかつての70代とは違います。若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最後の活動期」とも言えます。70代の過ごし方が、その人がどう老いていくかを決めると言っても過言ではありません。要介護状態を遠ざけ、自立した80代以降の老いを迎えるためには、どう過ごせばいいしょうか。70代には、体力の低下、意欲の低下から始まる、さまざまなリスクがあると言います。前回に続き、精神科医の和田秀樹さんの『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』(詩想社新書)から抜粋します。

人生100年時代。現在の70代の日本人はかつての70代とは違います。若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最後の活動期」とも言えます。70代の過ごし方が、その人がどう老いていくかを決めるとも言えます。要介護状態を遠ざけ、自立した80代以降の老いを迎えるためには、どう過ごせばいいしょうか。30年以上にわたって高齢者専門の精神科医として医療現場に携わってきた和田秀樹さんの『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』(詩想社新書)から抜粋します。

「ストレス社会」といわれる現代。さらに、コロナ禍での生活が長期化する中、以前よりもストレスを強く感じる人が増えているのではないでしょうか。実は、同じ原因に対してストレスを強く感じやすい人とそうでない人がいます。その違いはどこにあるのでしょうか。そこで今回は、精神科医・和田秀樹さんの新刊『ストレスの9割は「脳の錯覚」』(青春出版社)から、人が「ストレス」を感じる仕組みについて抜粋紹介します。

第5回
「あの人が来るんだったらわたしも顔出そう」と思わせるような人は、誰に対しても、いい感情が生まれるような話し方のできる人です。いつも機嫌のいい人になるのはむずかしくても、相手の気持ちを弾ませる話し方をマスターすることは可能です。人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』からの抜粋で解説します。

第4回
即断即決ができる人ほど、ビジネスの世界ではリーダー適性があり能力が高いと見られます。でも、本当に即断即決イコール有能といえるのでしょうか。「考えるより行動」が、ときとして感情に流される危険な行動である場合もあります。人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』からの抜粋で解説します。

第3回
部下のミスにはめっぽう厳しいが、自分の間違いは頑として認めない、そんな器の小さい上司に思い当たる人は少なくないかもしれません。そうした心の狭さがどこから来るのか、人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』からの抜粋で解説します。

第2回
部下に仕事を頼む際、ちょっとした声掛けの違いで相手のヤル気も大きく変わります。人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』の中から、相手のモチベーションを削がないための、言葉掛けのコツをご紹介します。

第1回
つい感情的な言葉が出て、相手と口論になってしまう。そうなるともはや手遅れで、人間関係はこじれ、仕事の失敗にもつながっていく。人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』の中から、感情的にならずに相手に言葉を伝えるコツをご紹介します。
