高齢化率は日本が26.7%で世界一高く、日本に次いで高いヨーロッパのイタリア、ギリシャ、ドイツのそれぞれ22.4%、21.4%、21.2%を大きく上回っている。

 人口10万人そこそこの国まで含めて200ヵ国弱の国の中で人口1億人以上の国である日本が全体として紛れもなく世界一なのだから驚く。本格高齢社会という人類の未体験ゾーンに向かって、幸か不幸か、日本がまず真っ先に突き進んでいることがこの図から実感できるのではなかろうか。

 日本が属する東アジア・太平洋では、香港、オーストラリア、ニュージーランドが15%前後で比較的高齢化しているが、日本と比べるとずいぶん低い。さらに、韓国、シンガポール、タイ、中国、北朝鮮と中国からは10%を切ってだんだんと高齢化率が低くなっていく。後段で見るとおり、今は若い韓国や中国もいずれは大きく高齢化率が高まってくると予測されている。東南アジア諸国はシンガポール、タイを除くと高齢化率は5%前後とかなり低い水準の国が多い。

 米国の高齢化率は欧米の中では低い点など、そのほか、地域別、国別にいろいろな特徴が見て取れるがこれ以上の読み取りは読者に任せて、この図のコメントはこの辺で控えておこう。

 ちなみに世界一高い日本に対して、世界で最も高齢化率が低いのは、アラブ首長国連邦であり、値は1.1%である。何と100人に1人しか65歳以上の国民がいないのである。

若者の国のオリンピックから
老人の国のオリンピックへ

 日本の高齢化の特徴は、現時点で世界一である点に加えて、主要国の中で極めて急速な高齢化のテンポをたどっている点にある。

 この点を「見える化」するため、主要国における19世紀からの高齢化率の長期推移と今後の21世紀中の将来推計の数値をグラフにした(次ページ)。

 日本が他の主要国、特に欧米諸国と比べて、非常に若い国だったのが、他国にないテンポで高齢化率を上昇させ、さらに21世紀を通して、世界一の高齢化の水準を維持する見込みだということが明確に示されていると思う。