火を手放すことは大変怖い
「人間は、言葉と火と道具を使うのが他の動物と違う」
と言われるとおり、火は他の動物と大きく隔てているもののひとつです。
その火を手放すことは大変怖いことだと思うのですが、これはノスタルジーでしょうか。
日本は世界最高峰のトイレ先進国。これほど清潔で便利なトイレは他にないくらいですが、海外から帰ってくると、どうも行きすぎているなあと思うこともあります。
家庭に普及しているタイプのものでも、トイレに入ると自動的にトイレの蓋が開く、用を足すと立ち上がるだけで自動的に水が流れて、蓋がしまうものも多数普及しています。
そのせいか、小学校では個室トイレで水を流さない子も増えているとのこと。
部屋に入ると自動的に点灯して、人がいなくなると勝手に消える。エコという観点からもそんな装置がたくさん取り入れられているために、これまでのスイッチ式のところでは電気の消し忘れが増えているとのこと。
先のIHにしても、年配の方が火の消し忘れなどを心配して導入する分にはいいと思うのですが、あまりに便利すぎると、人の生きる機能が欠如してこないか心配になります。
そして、日本人は世界一清潔好きな民族。
大元には、神道の「ハレ」「ケ」「清め」「穢れ」という感覚があるのではないかと思います。
清潔なこと自体は悪くないと思うのですが、現在、市場には除菌・抗菌グッズがあふれていて、まさに空前の「除菌ブーム」となっています。
清潔に気を配りすぎて、抵抗力が弱くなってこないか心配です。