来春入社の新人を採用する「17採用」が収束しつつある。が、多くの人事担当者の表情は冴えない。前年まではなかった、新たな内定辞退リスクが生まれているからだ。内定者が本当に入社するのか。10月1日の内定式まで、人事担当者のハラハラは収まらない。
「オワハラ」批判を避けたい経営者の心理
2年連続で採用スケジュールが変わった新卒採用。経団連による新たな「採用選考に関する指針」により、選考開始が6月1日と2ヵ月前倒しになった17採用は、多少の混乱はありながらも、収束に向かっている。
実質的な就活期間が短くなったことにより、学生の企業研究が甘くなった。
採用側も、学生の人となりをじっくり掘り下げる時間がない。
そのため、インターンシップを実施する企業は増え、なかにはそれを実質的な事前選考の機会とするケースも少なくない。
さまざまな問題が指摘されながらも、一応、採用シーズンは終わり、多くの企業が10月1日の内定式を目前にしている。
しかし、まだわからない。
9月いっぱいまで、内定辞退リスクは潜在しており、ことに今年は、前年までにないリスク要因があるからだ。