未公開で時価総額10億ドル以上の「ユニコーン企業」は、中国が36社に対し日本はゼロ

 日本が情報関連などの新しい技術において立ち遅れていることを前回述べた。なぜ、日本の対応が遅れるのか?

 企業の面から見ると、GAFA企業に代表される企業活動の新しい動向を受け入れられないこと、企業が閉鎖的でオープンイノベーションに対応できないこと、などが挙げられる。

企業の新しい動向を示す「GAFA」
「企業文化」としては嫌う風潮の日本

 新しい技術を導入できるかどうかは、企業の動向に大きく影響される。

 図表1は、アメリカにおける時価総額トップの10社を示す(「アルファベット」は、グーグルの持株会社)。5位まではすべてIT関係だ。これらの多くは、20年前には存在しなかったか、零細企業だったものだ。

 アメリカ企業のこうした新しい動向を表すのに、「GAFA」という言葉がしばしば使われる。これは、Google、Apple、Facebook、Amazonの略だ(中国のAlibabaを加えて、GAFAAと呼ばれることもある)。

 日本では、GAFAという言葉は、ポジティブな意味で使われることが多い。これらの企業が時代を先取りし、株式市場をリードするという解釈だ。

◆図表1:アメリカの時価総額トップ10社

(注)2016年08月末時点

 しかし、もともとは、こうした企業の独占的地位を批判する言葉だった。

 最初は、フランスで、しばしば違法行為との関係で用いられた。実際、現在でもGAFAのすべてがEUの調査を受けている。最近も、フランスやスペインの当局が、グーグルを脱税や資金洗浄の疑いで捜索していると報道された。

 つまり、ヨーロッパ大陸は、GAFA的な企業を受け入れようとしないのである。それに対し反感を持ち、排斥しようとしている。