ここで、先ほど挙げた最下位グループに見られる10項目に沿って表4を見てみると、上位3県についてはいずれも、以下の傾向が複数当てはまることが分かる。

≪女性長寿県の傾向≫
・喫煙率が低い 長野・島根
・アルコール摂取量は多め 新潟
・塩分摂取量は多め 長野・新潟・島根
・魚介類の消費量は多い 新潟・島根
・野菜の摂取量が多い 長野・新潟・島根
・発酵食品の摂取量が多い 長野
・牛乳の摂取量が多い 長野
・緑茶の摂取量が多い 島根
・活動量が高い 長野・島根
・小中学生時の肥満率が低め 長野・新潟

女性には特に「乳酸菌・酵母菌など」
「カルシウム」「ポリフェノール」が大事!

 以上の結果から得られる結論の一つめは、「平均寿命を“結果的に”左右しているのは、がんを筆頭に、糖尿病や高血圧の患者数の多寡であると考えてよさそうだ」ということだ。この点については、男性の場合と変わりない。

 さらに、「長野・新潟県と青森県とでは、ともに塩分(食塩や味噌)の摂取量が有数であるにもかからず、なぜ、がん・糖尿病・高血圧・狭心症・心筋梗塞などの患者数にこれほどの差があるのか」という点も、男性の場合と同様である。

 そこで今回は、短命県と長寿県の傾向の差に着目してみたい。短命県と長寿県それぞれに見られる傾向のうち、相反するものだけを抜き出してみると、以下のようになる。

≪長寿県と短命県とで食・生活習慣が大きく異なる傾向≫
喫煙者     少ない(長野・島根) ⇔ 多い(青森・栃木)
野菜      多い(長野・新潟・島根) ⇔ 少ない(和歌山)
発酵食品    多い(長野) ⇔ 少ない(和歌山)
牛乳      多い(長野) ⇔ 少ない(青森・栃木・和歌山)
緑茶      多い(島根) ⇔ 少ない(青森)
活動量     高い(長野・島根) ⇔ 低い(青森・栃木・和歌山)
太った小中学生 少ない(長野・新潟) ⇔ 多い(青森・栃木)

 どうやら、塩分とアルコールの摂取量が多めであることは、他の要素でリカバリーできるようである(この点は男性編と同じ)。よって、男性編のプラスαになる「野菜」「発酵食品」「牛乳」「緑茶」と日々の「活動量」(「肥満傾向」)が肝心なのではないかということになる。

「野菜」と「活動量」に関しては、男性編で詳しめに述べたので、今回は割愛するが、「発酵食品」「牛乳」「緑茶」の3つに関しては、次のような解釈ができそうだ。