残業中でも良い軽食がとれるよう
総務・人事部、管理職ができることは?

 では、個人ベースの対策ではなく、環境を整えることができる人事・総務部、あるいは管理職が取るべき対策にはどのようなものがあるでしょうか。

 遅くても20時くらいまでにおにぎりやスープなどのように食事の一部になるようなものを口にし、残業後の食事をその分差し引いて軽めにおさえることができるようになれば、体重の増加具合はずいぶんと変わってきます。つまり、夜遅くに食べる食事を分割して、スタートの時間を早めるのです。体重増加を気にして極端なダイエットに走ったり、深夜の暴飲暴食を避けることができれば、睡眠の質も改善されやすくなります。

 その点においては、休憩をとってまで軽食をとることが許される環境、残業中にデスクでお菓子以外のものを口にしても良い環境を、雰囲気作りではなく、ガイドラインとして作ることが大切になってくるかと思います。こうした傾向は、チームや部署ごとでも違いが見られると思いますので、その中で上に立つ社員に対して、20時くらいまでに休憩を利用して食事もしくは補食を食べることへの理解を促し、社員が罪悪感を持たなくてすむ環境づくりをすることが肝になります。

 ただ、残業中には軽食すらとらない、もしくは、甘いものやおせんべいなどで空腹をごまかしてしまうのは、

 「昼食の選択肢と代わり映えがしないのに、お金をかけてまで会社で食べたくない」
 「買いにいくのが面倒」
 「帰って食べなくてはいけないから、お腹がすいても食べられない」

 など、社員側の現実的な事情もあります。

 そのため注意すべき点は、具体的な対策例を提示しない中で休憩時間をとっても、カップラーメンなど、手軽にお腹を満たせるものに走ってしまう可能性が高いことです。例えば、100円刻みで予算別に近隣の飲食店、コンビニ、スーパーなどでヘルシーな商品を一覧にしてみるなど、「会社が本気で促している」と思わせるものがあると、気分的にも社員が休憩をとりやすくなります。

 また、福利厚生もかねて、「オフィスおかん」のように、お菓子ではなく食事でお腹を満たせるようなサービスを導入するのもひとつです。逆に「目の前にあれば食べてしまう」ものですから、お菓子などの常備を避けた方が良い職場もあるかもしれません。

 まずは、残業中の社員が軽食をとれるような土壌が作られているか、そして、どのようなものを口にしていることが多いかを探ってみましょう。