そして3つめの最重要オプションが、アルバイトの離職をできる限り防ごうとする出口対策です(下図)。この出口対策こそが、今回の調査を通じて見えてきた“最も大切”なことの1つです。
頭のどこかに「アルバイトはどうせ辞める。辞めたらまた補充するだけだ」という発想はありませんか?「入口」ばかりに目が向きがちで、「出口」を十分に意識できていない店長ほど、人手不足に困っているように思います。
冒頭のダイアローグのように、5人辞めたことから目をそむけて、3人採ることに躍起になっていませんか?これは言ってみれば、蛇口をひねって水量を増やすことばかりに目を奪われ、肝心のバケツに「穴」が開いていることに気づいていないような状態です。
今回の調査によれば、直近3年以内にアルバイトを辞めた人のうち、なんと50%以上は入社から半年までのあいだに離職しています(下図)。
また、総務省統計局のデータで正社員と比較してみても、離職率の高さは一目瞭然です(下図)。
どんなにコストをかけて「入口対策」をしても、ごく短期間のうちに辞められてしまっては、まったく意味がありません。じつはこの早期離職を防ぐことこそが、最も重要な対策になってくると私は考えています。