なお、近親者の不幸で急きょ年賀はがきを使えなくなった場合は、所定の方法で申請をすれば“無料で”切手などと交換してくれる。

 返信分を見込んで多めに頼んだ年賀状が余る──年が明けてしばらくしたこの時期、未使用年賀状の処理に困ることはないだろうか。

 紙飛行機にして飛ばすのもいいが、一番オトナな行動は「郵便局へ持っていく」ことだろう。未使用品や書き損じの年賀はがきを郵便局に持ち込むと、1枚あたり5円で通常のはがきや切手に交換してくれる。知らない人も案外多いのでは?

 実はこれ、年賀はがきに限ったサービスではない。一般はがきや郵便書簡、レターパックや不要となった切手など、所定の手数料を払いさえすれば、様々な郵便アイテムに交換できる。詳細は、こちらで確認できる。

 ただし、「あて所に尋ねあたりません」「あて名不完全で配達できません」と、宛先不明で戻ってきてしまったはがきに関しては、交換ができない。もし同じはがきで再送したい場合は、相手の正しい住所を書き直し、50円切手を貼り、宛先不明の表記を二重線で消した上、『再差出』と赤ペンで明記すること。

 年賀はがきは通常のはがきと異なり消印がないため、配達済みかそうでないかわからない、つまりそのまま書き足して送れば届くのでは、と考える人もいるだろう。

 ところが、郵便局に一度でも集められた年賀状には、目に見えないバーコードが印字されている。投函済みか否かは、郵便局で簡単に判断できるようになっているので「そのままではNG」だと覚えておこう。

 ちなみに、未使用品や書き損じの年賀はがきを、国際貢献活動資金としている団体がある。

 NPO「シャプラニール」では、年賀はがきでできる国際貢献として、未使用や書き損じの年賀はがきを回収。郵便局で切手シートに交換したのち、専門業者で現金化し、バングラデシュやネパールに暮らす子どもたちの教育資金としている。

 手元に余った年賀はがきを、封筒などに入れて同協会に送るだけで、途上国で働く子どもたちのサポートができるのだ。似たサービスを提供している企業や団体は数多くある。一度探してみるのもよいだろう。

 未使用や書き損じた年賀状を眠らせることなく、有益な活用法をぜひ知っておいて欲しい。

(筒井健二)