2020年度からの「大学入試改革」について、国立大で国語を基本に80字以内の短文形式と、より字数が多い形式の計2種類の記述式問題を課す方針案がまとめられた。記述式問題を導入する「新テスト」の導入は、思考力、表現力などを測るのが狙いとされている。

「新テスト」と呼ばれているものは、高校2-3年次に実施する「高等学校基礎学力テスト(仮称)」、センター試験の後継である「大学入学者希望学力評価テスト」、個別大学で実施される「二次試験」の組み合わせが構想されている。本稿は、英国の大学入試制度との比較を通して、センター試験の後継試験の廃止と、二次試験の完全自由化を提案する。

そもそも大学入試改革の
「新テスト」とはなにか?

 3つの「新テスト」の組み合わせとなる大学入試改革をまとめておく。「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は、これまでの大学入試では全く実施されてこなかった、新しい試験である。これは、高校2-3年生が対象で、年2回任意で受験ができるものである。つまり、現在各学校で作成されている「内申書」の代わりとして、高校2年時から全国統一の試験を受けて、高校での基礎学力の積み上げを評価するものである。

「大学希望者学力評価テスト」は、センター試験の後継で、希望する大学を受験するための「資格試験」である。現在、「国語」「数学」「英語」といった教科ごとに出題されているが、新たに「合教科」「科目型」「総合型」という問題が出題される。例えば、理科の問題に文章読会や英文読解が入ったり、社会の問題で数式を使って解かないといけなかったり、あらゆる強化の知識を総動員させて思考する、総合的な学力が問われる問題だ。既に、公立中高一貫校の入試で実施されている「適性検査型」に近い問題であると考えられる。

 更に、各大学で実施される「二次試験」も大きく変わる。「小論文」「面接」「集団討論」「プレゼンテーション」「調査書」「活動報告書」「資格・検定試験などの成績」「各種大会などでの記録」などを入試に活用する方針が打ち出されている。そして今回、国立大については、国語で記述式問題を課す方針が示されたのである(「教育の2020年問題とは」)。

英国の大学入試制度と
日本の「新テスト」の違い

 繰り返すが、センター後継試験は廃止し、二次試験は大学ごとに自由に行うべきである。その意味で、国立大の二次試験で一律に記述式問題を課すのには、反対である。その理由を、英国の教育制度を検証しながら論じたい。