「隠れた油脂」にご用心

 ここまで、オメガ3系脂肪酸などの積極的に摂ってほしい油脂についてお話ししましたが、反対に避けたい種類の油脂、注意したい摂り方もあります。

 まずは、「悪い油」という情報を耳にされた人も多いかもしれない、トランス脂肪酸についてです。

 トランス脂肪酸とは、マーガリンやショートニングなど液状の油を固形の油に変える際に副産物として生じるもので、諸外国の研究で日常的に多く摂り過ぎると冠動脈疾患つまり心臓病のリスクを高めるという報告があります。そのため、トランス脂肪酸の摂取が多い国では摂取量の規制や、使用が禁止されている国もあります。

 日本人は、摂取量が少ないということで通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられていますが、食事が多様化した現代では今後、摂り過ぎに注意したい油です。

 トランス脂肪酸を多く含む食品は、マーガリン、ショートニングを含む食品(ビスケット、スナック菓子、チョコレート、菓子パンなど)などがあります。

 摂り方にも気を遣いたいところです。現代人は、知らず知らずのうちに「隠れた油脂」を多く摂取していることを覚えておきましょう。

 油脂は食用油だけではなく、お菓子やパン、調味料、加工食品やファストフードなどにも多く使われています。朝食はパンが定番、お菓子、ファストフード、カップ麺、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、マヨネーズや市販のドレッシングをよく摂るという人は、油脂を摂り過ぎているかもしれません。食品表示をよく見て摂り過ぎに気をつけましょう。

 油脂は、摂り過ぎればカロリーオーバーにつながりますが、適量なら満足感につながります。また、上手に摂れば健康に役立ちますので、摂り方を見直して健康維持につなげていきましょう。