このようなサービスは、おそらくスマートフォン(以下、スマホ)のようにアプリを通じて提供されるケースが多くなるでしょう。つまり、これから開発されるアプリの内容や用途によって、車内でできることの選択肢が多様化するため、アプリの魅力と車の魅力の関連性が高くなると予想できるわけです。

 ちなみに、データをやりとりしたり、アプリを動かすためには専用のOSが必要です。スマホのOSはiOS(Apple)とアンドロイド(Google)が2強ですが、車載OSについても現状は同様の傾向があり、この2社がOS普及に積極的という状況です。すでにAppleの「Car Play」やGoogleの「Android Auto」を搭載した車も登場しています。

 さて、車をインターネットなどのネットワークにつなげるという考え方は、ユーザーにとってわかりやすく、イメージしやすいと思います。ところが、自動車開発の技術面から見ると、実はこれが課題でした。なぜなら、新車は通常3~4年程度かけて開発されるため、進化のスピードが速いITと連動させるのが難しかったからです。企画・開発から販売開始まで3年かかるということは、わかりやすくいえば、iPhone6全盛の時代に、一つ前のiPhone5に対応する車を販売するようなものです。それでは車の魅力度アップにはつながらないことはいうまでもありません。

 この溝を埋めるため、メーカーは企画・開発段階からIT企業と協業したり、クラウド上のデータを利用する前提で機能・装備設計を行ったりすることなどに注力してきました。今回の調査で安全支援機能の装備率が増加したということは、そのような取り組みが目に見える形で現れ始めたということでもあるのです。

 車社会の米国と比較すると、現状の日本の新車は安全支援機能の装備率が高いといえます。例えば衝突回避システムの装備率は、日本が50%であるのに対して米国は30%。車線逸脱防止システムの装備率も、日本が33%、米国が26%です。