お正月の支度は
70代の親にとっては意外に負担

 70代も後半になると、子どもや孫を迎えるお正月の支度が負担に感じる人もいる。家族が集まってくれるのはうれしい。一方で、ご馳走の買い出しや料理作りは老いた身体にはきつくなってくるし、それにかかる費用を捻出するのもラクではないという感情もわいてくる。

 70代の相談者たちが言うには、「60代のうちは元気だし、老後資金もたっぷりあったので、身体もお金も負担に感じることはなかった。70歳を過ぎると、身体もお金も“事情”が変わるものなんですね。どんどん減っていく老後資金からお正月の支度に数十万円使うのは、今後を考えると心許ない気持ちになります」と言う。でも、今更子どもたちに「お金を負担して」とは言えないというのが本音のようだ。

 子世帯から「お正月の支度スリム化作戦」を提案してみよう。近くに住む子が買い出しを手伝う、刺身、カニ、牛肉など高級食材は子世帯で分担し持参する、アルコール類は飲みたいものを各自持ち込みにするなど、親の負担を減らす方策を考えるのだ。兄弟、姉妹がいる人は、巻き込んで実行するのがうまくいくコツである。

年金生活者だからこそ
毎年の確定申告を!

 親がトクになることの最たるものは毎年の「確定申告」だ。みなさんは、年金生活者なのに確定申告が必要?と思うかもしれないが、「年金生活者だからこそ」確定申告は必要なのだ。

 公的年金収入がおよそ200万円以上だと、年金から所得税が源泉徴収されている(源泉徴収される基準は家族構成などにより異なる)。日本年金機構が源泉徴収の金額を計算する際、考慮しているのは「扶養している家族」と「年金から天引きされている介護保険料」、「年金から天引きされている75歳以上の後期高齢者医療保険の保険料」だ。

 逆に日本年金機構が考慮していないのは、把握していない各人が払っている「国民健康保険料(74歳以下)」や「(生命保険や損害保険の)保険料控除」の額である。会社員なら、勤務先が年末調整で所得税計算に必要な情報を社員から集めて再計算し、過不足を精算してくれるが、年金生活者にはこの仕組みがない。だから、確定申告が必要なのだ。

 一例で説明しよう。70歳のAさん(男性)は基礎年金だけの妻と2人暮らし。Aさんの年金収入は210万円(厚生年金+基礎年金)で、源泉徴収されている所得税は年3500円、翌年にかかる住民税は年1万7000円。年金から介護保険料が年7万円天引きされている。

 国民健康保険料を年15万円払っているが、これは源泉徴収の計算には考慮されていないので確定申告をした。すると、所得税の課税所得はゼロとなり源泉徴収された所得税3500円は還付され、翌年払うはずだった住民税は1万7000円から2000円になった。つまり、1万8500円のトクになったのだ(以上は復興税、住民税の均等割を考慮していない簡易な計算に基づく税額)。