欧米ではモータースポーツの人気が高い。富裕層は自分でスポーツカーレースを楽しみ、一般のひとは観戦に熱心だ。欧米のビジネスマンとの雑談には必ず登場するトピックスでもある。
世界ラリー選手権(WRC)は、フォーミュラ1や世界耐久選手権と並ぶ花形の一つ。一般道という舞台もこのイベントへの親近感に寄与している。
一般道(といってもたいていは悪路)を超人的な技術と目を回すようなペースで走り抜けるラリー。勇敢で運転技術の高いドライバーは英雄であり、車両の販売成績にも強く影響する。
いま世界的な話題は、18年ぶりにWRCに復帰したトヨタが主役。2017年1月のモンテカルロに続く第2戦のスウェーデン(2月9日から12日)で優勝という快挙を成し遂げたのだ。
優勝したのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTでヤリスWRCを駆ったフィンランドのヤリ=マティ・ラトバラ。ヤリスはヴィッツの輸出名である。
雪と氷に覆われたスウェーデン・トルスビューでのラリーを制覇したTOYOTA GAZOO Racing WRT。
チーム総代表を務めるトヨタ自動車の豊田章男社長は「こんなにも早くその瞬間が訪れることは、私の想像を超えておりました」と談話を発表している。
興味を持ったひとに、次戦の情報を。3月9日から12日にかけて行なわれる第3戦メキシコ。グラベル(未舗装路)ラリーである。
「高い気温と高い標高との戦いとなる」。TOYOTA GAZOO Racing WRTはプレスリリースでそう発表。「新たなるビッグチャレンジ」としている。