各プレジデントの顔ぶれを見ると。先行技術Cは、伊勢清貴専務役員、トヨタコンパクトCは、宮内一公専務役員、ミッドサイズヴィークルCは、吉田守孝専務役員、CVCは、増井敬二専務役員、パワートレーンCは、水島寿之専務役員、コネクティッドCは友山専務役員だがGAZOOレーシングCも兼務する異例のプレジデント体制となった。また、新興国小型車Cは、小寺信也常務役員、レクサスインターナショナルCは、福市専務役員から澤良宏常務役員に代わるなど常務役員も抜擢されている。

 また、連結子会社であるダイハツ工業、日野自動車は6月に社長交代で若返りを図る。ダイハツには奥平総一郎専務役員を社長に送り込み、日野は、下義生常務役員(元々は日野プロパー社員)を社長に抜擢する。

「グローバルトヨタ」が
今後どうあるべきか

 トヨタの2017年3月期(2016年4月~2017年3月)連結業績見通しは、売上高26兆5000億円、営業利益1兆8500億円、純利益1兆7000億円、グローバル販売1015万台となる見込みだ。日本のトップ企業のみならず、世界でもVWと首位を競い合うグローバルトップ企業である。トランプ米大統領から名指しで「米国内の雇用貢献」を求められるほどだ。

 必然的に、章男社長の役割も「グローバルトヨタ」が今後どうあるべきか、トヨタの社会的な位置づけにどう対応して継続的に発展していくことができるか、大所高所で決断していくことが求められている。

 この社内カンパニーの独立性と競争原理を働かせ、グループメーカーや提携メーカーとの連携も含めたトヨタグループ(ダイハツ、日野に加えスバル、マツダ、スズキ、いすゞの提携メーカー)の強化に力を入れることになろう。

 豊田章男社長は、クルマの保有から利用への方向や完成車事業の変貌、要素技術・IT技術のデファクト競争など経営環境の大変化に危機感を持ち、トヨタのやり方を変えてきている。

 カンパニー制が定着、確立されればトヨタは、創業来の理念である「クルマづくりを通じて社会貢献する」をより積極的に推進することになろう。社長である豊田章男氏は、オールトヨタあるいは「日本連合」の総帥として対外活動もさらに求められることになりそうだ。